１９６５年～６６年当時の日本各地の習俗、行事、生活、技術などを記録したドキュメンタリー。◆別府から鶴見岳、由布岳一帯へかけての高原地帯には、ふだん旅行者が通り過ぎるようなところに豊かな歴史と景観がある。今回は全国でも稀なほど城下町の面影をそのままとどめる日出町を中心に、なぜ昔の姿が残ったのか、その経済的背景となっている畳表とその原料である「七島イ」の作業風景を伝え、あわせてみかんを中心とした方向へ転換しようとしている地元の意欲を示す。

素性は知れないがひとたび剣をとれば無敵の浪人・月影兵庫と、曲ったことが大嫌いなお調子者の渡世人・焼津の半次が、気ままな旅を続ける中で出会う様々な事件を解決していく。原作：南條範夫。（第１シリーズ／１９６５年１０月１９日〜１９６６年４月１２日放送）◆中仙道のひなびた宿場を訪れた兵庫（近衛十四郎）と半次（品川隆二）。兵庫は岩鼻の代官所の裏森にお化けがでるという噂を聞いて興味を持つ。「それは兵庫が確かめる」と、調べてみると代官に恋人・よしえ（青柳美枝子）を奪われた三好新介（大村文武）の仕業であるとわかる。

１８年半、７９４本にわたって続いた長寿紀行番組。地域に根ざして生きる人々を描いた紀行ドキュメンタリーのスタイルを確立した。（１９６３年１０月７日～１９８２年３月１０日）◆静岡・清水・焼津・富士と、気候温暖で自然に恵まれた東海道・駿河路を探訪し、利き茶コンクールや問屋回り競争、大井川の蓮台渡しなど、昔の旅と重ね合わせながら現代の駿河路事情をつづる。

２０年間戦乱に明け暮れるベトナム。番組は南ベトナムの兵士や農民が何を願っているかをとらえ、“代理戦争”といわれるこのベトナム戦争のもつ意味をもう一度考え直そうとする。取材地域はメコン・デルタから中部山岳地帯、国道１９号線、国境地帯１７度線まで、延べ５０００キロに及ぶ。◆（番組冒頭から約５０秒は音がありません。ご了承ください。）

密林の中にある秘密基地で武器を製造している様子、アメリカ軍パイロットを捕えるところなど、ベトコン（南ベトナムの共産ゲリラ）の活動を生々しく紹介する。◆共産圏内の異色な取材活動で知られるオーストラリア人記者、Ｗ・バーチェットがベトナム人カメラマン３人の協力を得て行動を共にする。南ベトナムのジャングルの奥深くにある民族開放戦線の映画班本部がまず紹介される。電気をはじめ満足な設備もない条件で現像されたフィルムには、画質は悪いが戦うベトコンの姿が克明に捉えられている。

北爆開始後、間もない北ベトナムの様子を伝えるドキュメンタリー。◆“エスカレーション作戦”によって連日のように爆撃されている北ベトナムは、挙国一致で防衛体制を整えている。番組は、当時北ベトナムへ入国できた唯一の映像取材班・日本電波ニュース社が撮影したフィルムを構成したもの。ボー・グエン・ザップ国防相との単独インタビュー、捕えられたアメリカ軍パイロットが尋問される様子、ハノイ爆撃にそなえる婦人民兵の姿などを紹介する。

徳島県穴吹町に住む大塚ミツノさん（取材当時７７歳）は、ビルマ戦線で息子を失った。大塚さんの今の日課は、息子の墓に水を供え、祈ることから始まる。生還し、息子の遺品を届けてくれた戦友に、息子が渇きに苦しんだことを聞かされたからである。老いた母の、戦争で命を奪われた息子への思いに重ねあわせて、戦後の２０年を描く。

１９６５年～６６年当時の日本各地の習俗、行事、生活、技術などを記録したドキュメンタリー。◆飛騨は、冬の早い、厳しい山々に囲まれた高原盆地である。閉ざされた土地に住む飛騨の人たちだが、営む生活は決して閉ざされてはいなかった。古来より日本中にその名を知られた「飛騨の匠」がその典型である。