気温マイナス４０度、人を寄せつけない北極海の猛威。３０００メートルの氷床を行くグリーンランドの孤独な旅。その全行程４０００キロを、植村直己自身による８ミリフィルムと録音、毎日放送取材班によって記録し、探検家・植村直己の不屈の行動と犬への限りない愛情を通して、ただ１人大自然に挑戦した男のバイタリティーを描く。

小型ヨットで太平洋横断を成し遂げた内海さん一家４人の航海と教育観を描く。◆静岡県清水市内で電器店を営んでいた内海勝利さんは、趣味でヨットを楽しんでいたが、ある日店をたたみ、家族４人、小さなヨットで太平洋横断の航海に出発した。体験を伴わず頭で知るだけの教育環境にかねがね大きな疑問を感じていた内海さんは、周囲の「無謀な計画。何のために」という強い反対を押し切り、妻と小学生の息子２人を連れて清水港を出港してサンフランシスコを目指す。番組は、親子４人の６８日間の過酷な航海を通して、家族と教育のあり方を考える。

ｙやｘ、ａ、ｂ、ｃといった文字を使った式の導入のための番組。具体的な文章で状況や条件を表現した方が、文字を使った式であらわすよりも分かりやすいと主張する子供に、先生が様々な角度から映像を駆使して文字式のよさを教える。

１９７８年（昭５３）は、「荒城の月」「花」などの歌曲で知られる滝廉太郎（１８７９～１９０３）の没後７５年に当たる。明治の中期、まだ貧しい音楽的風土だったはずの九州大分から、どのようにして初の近代音楽の作曲家が誕生したのかを、実妹・安部トミさん（当時８８歳）の証言と、多くの人の傍証でつづった。

殺人罪に問われた少年をめぐる裁判。弁護士、検事、裁判官のやりとりから驚くべき事実が判明する。人情味あふれる弁護士が人気を得て、シリーズ化された。原作：大岡昇平（全４回）◆公判は続き、ハツ子（いしだあゆみ）は宏（丹波義隆）が好きだったがかなわず、宮内（石橋蓮司）からは金だけを無心され、死にたいと母に洩らしていたことが明らかになる。さらに宏の証言で、宏はナイフを見せてハツ子を脅そうとしただけだとわかる。ハツ子は、好きな宏に殺されるなら、とその切っ先に自ら身を投げたのだった。事故は立証され、判決が下される。

日本の第一線で活躍し、海外にも知られている若手を中心とした芸術家を取り上げ、その心と作品を鋭くえぐり出す人間ドキュメント・シリーズの第二弾。全１３回。◆第２回は、狂言師・野村万作氏にスポットを当てる。

日本の伝統芸術の枠組みや手法をさらに洗練し、伝えている女性芸術家たちの人間模様を紹介するドキュメンタリー。（１９７８年１月５日～３月３０日放送、全１３回）◆第２回は、水墨作家・篠田桃紅さんにスポットを当てる。

淡路島モンキーセンターなど日本各地の野猿公園で集団発生している奇形ザルの生態を２年間にわたって取材、その原因としてえさに含まれる残留農薬などによる環境汚染が浮かび上がる過程を克明に記録。生存と環境の問題について市民社会へ警鐘を鳴らす。