科学と技術の最新情報をやさしく解説し、科学と人間、科学と社会のかかわりを考えるシリーズ。（１９８２年４月９日〜４月３０日、全４回）◆いまや情報は、天然資源、人的資源に次ぐ第３の資源として、その重要性を再認識されている。◆経済大国で技術は一流、しかし情報は三流といわれる日本。アメリカやヨーロッパにくらべて情報格差のひろがる中で長期的、総合的視野に立った情報問題への取組みについて考える。

　世界中の人々の暮らしぶりや自然を紹介する、海外取材ドキュメンタリーシリーズ。全米写真家協会プロフェッショナル最高賞を受賞し、国際的にも評価された。（１９６６年１０月９日～１９９０年９月１６日、全１０００回）◆アメリカの太平洋岸を中心に繁茂するコンブは、全長６０メートルにも達する巨大コンブである。このコンブは１日に３０～６０センチも成長する事があり、海の生物たちのオアシスとなっている。ラッコにとって、コンブ林はエサをとる場だけでなく、嵐の際には身の安全を守ってくれる場所でもある。また春には、ヤリイカの赤ちゃんのように新しい生命が誕生する場でもある。しかし、このオアシスにも厳しい食物連鎖という掟がある。

夫に先立たれたあと、姑に仕える一人の女性を主人公に、主婦の幸せ、本当の自由とは何かを問いかけるホーム・ドラマ。水木洋子の書き下ろし。（１９８１年１１月１０日～１９８２年４月２０日放送、全２４回）◆こま子（池内淳子）と父・佐太郎（金子信雄）が始めた料理屋もボツボツ客がついてきた。その矢先、佐太郎が友人の裏書きをしたのがあだとなり、家財一切を差し押さえられてしまった。

静岡県は全国一のお茶の生産県。５０００ヘクタールの茶畑で年間２万トンのお茶を生産している。中でも静岡県牧之原は最大の茶園だが、明治初期にこの地に入植してお茶の栽培をはじめたのは、藩籍奉還で禄を失った徳川の家臣たちであった。静岡茶の生成過程と苦闘する元侍たちのドラマを歴史バラエティー風にまとめた番組。

名奉行・大岡越前守の隠し子をめぐる事件で、岡っ引き父娘が活躍するコミカルな人情時代劇。原案・脚本：柴英三郎。◆大岡越前の隠し子という娘が現れ、人をだましては金をまきあげるという事件が起こった。とんでもない詐欺師と思いきや、肝心の奉行は身に覚えがあると言うのだ。それでも放ってはおけないと、十手をあずかる犬張子の為吉（小林亜星）も娘・お春（岸本加世子）に引きずられるように捕り物に加わる。

基本答申取りまとめへ大詰めを迎えた臨時行政調査会の会長・土光敏夫氏の質実な生活を紹介する人間ドキュメント。◆累積赤字が８０兆円を超え、破産の危機にある国家財政を救うための行政改革。その象徴ともいえる臨調会長・土光氏は明治２９年生まれ。ゴルフはしない、宴会は大嫌いという土光氏の日常生活は明治的ともいえる質実さである。

岐阜県揖斐郡徳山村。１９７６年（昭５１）にダム建設の認可をうけ、全村水没の運命にあるこの村にカメラをすえ、近代化の名のもとに消えるこの村の５年間を記録したドキュメンタリー。すでに水没した村から離れた人たちの証言もまじえ、日本人にとって故郷とは何なのかを考える。

イリアン・ジャヤ（インドネシア領ニューギニア）山中の孤立した大きな盆地・パリエム谷で、１９５０年代半ばまで完全な石器時代の暮らしを送っていたダニ族を取材し、再現や歴史資料を交えながら、最後の大酋長ウクメリックの一代記を描く。◆第１部は大酋長の幼少時代を描く。部族対立が激しく、畑で働くのも弓矢の戦士の護衛付きという往時が、リアルに再現されている。◆第２部、大酋長は生涯に３４人の妻を持ち、撮影時でも１２人が残っていた。実力あるウクメリックの人妻奪取とそれに伴う争いを再現する。悶着の原因も、それを解決するのも豚という社会である。妻たちの生の声が興味深い。またウクメリックの旧同盟軍で再現した部族戦争により、彼が敵を蹴散らしてバリエム谷南部の覇者となった経緯を示す。◆第３部、大酋長ウクメリックは、石器時代の最中に誕生し、成長し、部族戦争を勝ち抜いて、３万人近い同盟軍を率いる、南部バリエムの大酋長となった。そして、後にアメリカからのキリスト教布教団との接触にも重要な役割を演ずることになった。ウクメリックは一代のうちに石器時代から２０世紀までを駆け抜けたといえるだろう。