揚子江流域に近い廬山は、１７１の山と２２の滝、１４の湖の総称である。霧で名高く、訪れた詩人１５００人、水墨画もここが発祥という。◆廬山は避暑地でもあり、１９世紀には西洋人が母国の建築様式で１０００もの別荘を建て、今では本国でも消えてしまった様式が残る。かつては、蒋介石と宋美齢の夫妻、文化大革命の前の毛沢東も、別邸で憩い、夏を過ごした。◆仏教の浄土宗の総本山東林寺、中国生まれの道教もこの地から生まれた。プロテスタントの教会も、カトリック教会もある。◆廬山

青森県には津軽地方と南部地方があり、昔から異なる文化が伝承されている。中でも言葉は、互いに独特の、会話の方言がある。その２つの方言を、それぞれ南部弁を津軽地方へ、津軽弁を南部地方へ、タレントが持っていき、一般の人々へ質問し取材する。◆今回は津軽弁の「ジャゲル」を取り上げる。

偉人、有名人、人知れずに大事を成し遂げた人など、福島にゆかりある人物の足跡をたどり、その人の業績と人柄を描くシリーズ。この回は早乙女貢と、山本八重に扮した本城ゆきが、戊辰戦争後各界で活躍した会津人の足跡を辿る。◆新島八重（山本八重）：戊辰戦争でただ一人男装し最新兵器の七連発スペンサー銃を担いで入城した女性。◆広沢安任：斗南でいち早く洋式牧場を開く。◆丹羽五郎：北海道開拓に生涯をかけた。◆佐川官兵衛：熊本で西南戦争に参戦、戦死した旧会津藩士。◆山川浩：軍人から教育界に移り東京高等師範、東京女子師範学校の校長に。のち陸軍少将、貴族院議員、男爵に。◆山川捨松：東京帝大の総長に。◆山本覚馬：京都の再建に尽力。◆秋月梯次郎：熊本第五高等学校教授。◆松江豊寿：第９交響曲を初演。◆松江春次：サイパンで砂糖王に。◆海老名リン：幼児、女子教育の先覚者。◆若松賎子：小公子の名翻訳者。◆小林栄：地方教育の先覚者。◆渡辺鼎：野口英世に医学の道を刻む。◆遠藤敬止：鶴ケ城を買った男。◆飯沼貞吉：白虎隊の唯一の生存者。

全国各地の自然を舞台に“外遊び”の多様な楽しみ方を紹介する「アウトドアＴＶマガジン」。レギュラー出演は中本賢、陣田耕二、菱川いづみ、松井秀、ナレーターは松のちよみ。（１９９０年１０月３日～２００３年３月２９日放送、全５３４回）◆岐阜県多治見市を水源に、新川と合流する五条川。ドンキ隊にとっては、かつてこの川で天然記念物のネコギギを発見したという、こだわりのある川だ。身近な川に意外な発見のあることを知ったドンキ隊は、五条川と人々の暮らしを訪ねることに。◆五条川の風物詩となっている「のんぼり洗い（幟などの染物の糊を川の流れで洗い落とす）」の作業を手伝いながら五条川の話を聞き、ついでに鯉のぼりの染めまで手伝うことになる。さらに下流へ遊歩道沿いに下れば、鯉釣りの人たちと出会う。さっそく鯉釣りを通して川を確かめようとパンを餌に鯉たちと遊ぶ。◆ネコギギが暮らす上流部の川とは違って、市街地に入れば決してきれいとはいえないが、五条川は昔から人々にとっては欠かせない川であり、今でも人々が集まり癒されている。みんな五条川が好きなのだ。毎日歩いていても飽きない川ならもっときれいな川であって欲しいとドンキ隊は願う。

日本で最初に世界遺産に登録された屋久島の、杉を中心にした驚異の姿。◆九州からすぐ南、二千メートル近い花崗岩の嶺々が連なる屋久島。空撮も交えながら、千尋の滝、大川の滝、ヤクシカやコケスミレなどを紹介していくが、圧巻はコケと杉の木だ。地表の全面を覆うコケを鎧のようにまといながら、真っ直ぐなはずの杉の木が、ねじくれ、ひん曲がって、奇怪な姿で何千年も生きている。母子杉、翁杉、大王杉、縄文杉、そして白骨樹の森。その生命力に圧倒される。◆屋久島

広域・凶悪化する現代犯罪に対処するため、警視庁に設立された新組織「広域捜査隊」を舞台に、主人公・高見兵吾ら刑事たちの人間模様を描くドラマ。兵吾と、捜査課長である元妻・根岸玲子との葛藤にも焦点をあてる。◆第４シリーズの第１回拡大スペシャル。兵吾（柴田恭兵）がついに実の父親であることを、玲子（風吹ジュン）の娘・みゆき（前田愛）に告白しようとする。しかしその時、事件発生の知らせが入る。医療ジャーナリスト・三枝と医師・向井が同じ手口で射殺されたのだ。すると三枝の助手だという男・殿村（西村和彦）が現れ、事件に関する情報と引換えに捜査に同行取材を求める。その情報とは、ある医療事故死と病院経営に関するスキャンダルだった。

トレドの街は、スペイン中央部にあり、城砦都市として面白いが、画家エル・グレコの街としても有名だ。◆鐘の音で朝が来ると、教会の天井からさしこむ陽がスポットライトとなって、祭壇は光り輝く。もうひとつのきらめきを放っているのが、グレコの数々の傑作だ。ローマ、ゲルマン、イスラム、さらにフランコ将軍と、侵略を経験した街の歴史は、町屋と路地のつづれ織りのような姿にも現れている。◆一方で、刀剣作りではシェア世界一を誇るが、その中には日本刀も含まれている。◆古都トレド

同性愛者であることに悩み続けてきた女性が、周囲の人々に支えられながらカミングアウトしていく。◆同性愛についての偏見や差別は根強く、当事者たちは周りの人に打ち明けられないでいるケースも多い。だが実際にはＷＨＯが国際疾病分類から削除するなど、それは生まれつきのものなのである。番組ではある高校教師の女性の姿を通じて、自らが同性愛者であることを告白して生きてゆくことへのメッセージを描く。