昭和２９年に魚の行商をする女性たちを取材したディレクターが、２０年後に偶然その中の一人と再会した。その驚きと喜びに触発され新たに番組化。

露乃五郎による解説と、桂春團治（初代）の落語「へっつい盗人」。◆友達の引っ越し祝いにへっつい（かまど）を贈ることにした二人の男、金がないので古道具屋から盗み出すが、そこでの喧嘩がもとで主人に気付かれてしまい、翌朝代金を請求されるはめに。

桂文我による落語「大仏餅」。◆雪の晩に子供が煙草の粉をもらいにくる。父親のけがの血止めに使うと言うのでついていってみると、ひどいけがをした男がいる。男は新米の物乞いで、縄張りを荒らしたと大勢の同業者にやられたという。

日本の話芸の源流といわれる節談（ふしだん）説教を語る人を探し求めて旅を続ける俳優・小沢昭一が、石川県の一寒村で節談を語る老婆に会う。セミ・ドキュメンタリー作品。

露乃五郎（二代目）による解説と落語「阿弥陀池」。◆少々頭の弱い男が隠居の巧みな落としばなしに関心して真似をするがうまくいかない。思いあまって話の主人公を知人に変えてやったところ相手が本気にして大騒ぎになるという話。

桂米朝（三代目）による解説と落語「肝つぶし」。◆世話になった人の息子の病に、亥の年、亥の月生まれの者の生き肝が効くと聞いた男、妹がその年回りだと気付き、寝ている妹を刺し殺して、その肝をとろうとする。

桂文楽（八代目）による落語「景清」。◆急に眼が見えなくなった木彫師の定次郎は赤坂の日朝様にお参りする。眼が直りかけたが隣でお題目を唱える女に邪念を起こし、また見えなくなる。今度は清水の観音様に願をかけ百日目に眼が開く。

漂泊の俳人・松尾芭蕉の“旅”の意味と、その人間像を描く。作：安水稔和、音楽：南弘明。出演：鈴木智、岡村清太郎、下元勉ほか。