東北地方の農村から出稼ぎに出た男性が、家族への連絡を絶ち失踪した。捜索願いが出され、男性は１年後に見つかるが、家には帰らないという。

１９６５年１月６日に亡くなった俳優・花柳章太郎を追悼する。亡くなる十数日前の母校での講演も挿入され、氏の人となりを偲ぶ。作・語りは安藤鶴夫。

いろは歌や民謡の合の手に秘められたヘブライ語のメッセージを研究する「あの人」と「私」の心の交流を描くモノローグドラマ。作：阪田寛夫、音楽：大中恩。出演：市原悦子、コーラス：コールＭｅｇ。

狂言の歴史、流派、関東と関西での違い、関西狂言の現状などを、太郎冠者の身の上話の形で紹介、解説する。出演：茂山千五郎、茂山七五三、茂山千之丞ほか。

「大礼服の着こなし方」という本を見つけた少女が、姿のみえない男に誘われて死の世界へ入ろうとする。寺山修司・作の前衛劇。出演：名古屋章、芥川比呂志、高山眞樹ほか。

ギリシャ神話を題材にした書き下ろし作品。音楽、台詞、効果の巧みな融合により、天空と地上の世界を対比する。作：：木原孝一、作曲：諸井誠。出演：有川博、砂原美智子、高橋昌也ほか。

因習に縛られず、理性によって女性の人格や地位を保った上で愛情をうち立てていこうとする一人の女性の姿を描いたラジオドラマ。作：八木隆一郎。出演：巌金四郎、渡辺富美子、中村紀子子ほか。（１９４９年１１月３日初放送、１９６５年５月１９日再制作放送、１９８２年９月１９日解説付きで再放送）

目の不自由な人は、手を目の替わりにして触って物を見る。ある子供はそれを「目から手が出る」と表現した。目の不自由な子供たちが現実の物を理解し、把握する過程を彼らの発言を通して描く。語り手は長野県立盲学校教諭の関幸代さん。