映画づくりに捧げる巨匠のこだわり、それは映像、役者、セットなど多岐にわたるが、音楽など音へのこだわりもまた、計り知れないものがある。黒澤監督は言う。「映画にいちばん近い芸術は、音楽である」。この番組では、黒澤映画に秘められた音楽や効果音との関係について、黒澤監督本人をはじめ、それに携わった作曲家の武光徹、佐藤勝、効果音を制作した三縄一郎へのインタビューを通して解き明かす。緻密に設計された音は映像と絡み合い、みごとな相乗効果をあげた。「酔いどれ天使」から「乱」に至るまでの９作品を題材に、映画のサウンドトラックを交えながら、黒澤作品の音の世界を分析していく。

歌手の川中美幸が、一通の手紙が縁で長野県のある小さな村にやって来ることになった。実際の歌手に会ったこともない村人たちが精一杯のもてなしをしようとする素朴な姿を描く。

オノマトペとは擬態語・擬声語のことで、日本語で特に発達しているとされる。その生き生きとした表現力を見直す。解説は名古屋大学総合言語センターの水谷修教授。企画・構成：川崎洋。

医師過剰時代と言われるなか、離島ではまだ医師が不足している。長崎県五島列島の島々を巡り、その現状と島の人たちの声を聞く。

戦時中に過酷な運命にもてあそばれた一人の女性。彼女の体験談をもとに構成したドキュメンタリー。

邦楽各種目の名曲を、人間国宝をはじめとする第一人者の演奏で鑑賞する「邦楽百番」。この回取りあげるのは、長唄の「京鹿子娘道成寺」と「まかしょ」。唄：松島庄三郎、今藤尚之、三味線：杵屋五三郎、稀音屋助三朗、ほか。

客離れに悩む寄席の亭主が夢で地獄に行き、そこで仕込んだアイデアで寄席の再建に踏み出す。同名の古典落語を脚色。出演：松本喜臣、安藤千恵夫ほか。

信越放送上田局から、長野県東信地域の話題とウィークエンドシアターの情報を届ける。パーソナリティは岩崎信子。◆前半は南佐久郡佐久町、佐久西小学校の校内音楽会からの話題をとりあげる。２年１組は障害を持つクラスメイトの歌「マイエンジェル」を合唱した。作詞はクラスメイトのお母さん、作曲は先生の息子さん。音楽会の模様と、児童や先生のインタビューを交えて紹介する。◆後半は夏休みの映画情報など。