万葉集の選者・大伴家持は２９歳の折、越中の国守となり赴任した。奈良の都での勢力抗争を背景に、役人・家持を現代の単身赴任者と対比してみる。

「丹下左膳」の林不忘、他にも牧逸馬、谷譲次といったペンネームで人気を博した長谷川海太郎。３５歳の若さで急死した海太郎の波瀾万丈の生涯を描く。脚本：横光晃、音楽：クニ河内。出演：石橋蓮司、萩尾みどりほか。語り：名古屋章。

夏目漱石の「坊っちゃん」に厭な教頭として描かれた“赤シャツ”。そのモデルとされた教頭の子孫が、名誉毀損の訴えを起こすというラジオドラマ。異色の小説裁判は遂に結審を迎える。出演は南海放送アナウンサー、ＤＪ有志。

障害児の長男を持つ５人家族が、その長男の２０歳の自覚によって一筋の光明を見出し、共に新しい出発を願うまでを描く。原作：大江健三郎、脚本：森崎和江、音楽：毛利蔵人。出演：鈴木瑞穂、日色ともゑ、山本基之ほか。

旅の先々での人、物、自然とのふれあいをウィットに富んだトークと季節の詩でつづる。この回は東京都多摩郡五日市町を訪れた際の話。町の郷土館にある「五日市憲法」についても語られる。

巨大都市に生きる若者がひとりの少女との出会いによって変わっていく過程を音で表現。ファンタスティックな雰囲気と都市生活者の人間喪失感を浮きたたせる。原作：日野啓三、脚本：川崎洋。出演：加藤健一、斉藤とも子。

茶どころ静岡を舞台にお茶の歴史を探り、お茶の成分や効能を科学的に分析、生活の中のお茶を見直していく。

明治時代のはじめ、長野県の下級武士の子として生まれた伊沢修二は西洋音楽の導入に情熱を注いだ。彼の業績をたどりながら、西洋音楽が日本の音楽に与えた影響をさぐる。