四方を緑の山に囲まれた典型的な盆地として知られる大分県日田市の三隈川では、鵜飼が行われていた。鵜匠に操られた鵜は、一夜で１５センチの鮎を５０匹近く捕ることがあるという。

中国で母や妹に死にわかれ、残留孤児となっていた女性が父を頼って日本を訪れる。しかし再会の喜びはつかの間だった。作：坂田寛夫。出演：市原悦子、文野朋子、吉村実子ほか。

ある男が交通事故の後遺症で失語症に陥る。リハビリで言葉を取り戻したが、彼の心は何故か重い。現代における人間関係を問う放送劇。作：原源一、音楽：佐藤慶次郎。出演：芦田伸介、奈良岡朋子、佐野浅夫、宇野重吉ほか。

森繁久彌と加藤道子による二人芝居の文芸ドラマシリーズ。音楽は古関裕而。１９５７年４月７日より続く長寿番組。◆「雨月物語　浅茅が宿」：下総の国・葛飾の村里に勝四郎という男が住んでいた。家は田畑も多く、暮らしは豊かであったが、生来の怠け者で財産を無くしてしまう。勝四郎は家を立て直すため、妻に「金を儲けて秋には帰る」と言い残して都へ出発する。◆原作：上田秋成、脚本：若城希伊子。

課題の川柳を電話でスタジオに寄せてもらい、それらを紹介しながら優秀作を選んでいく。この回の題は「角かくし」。選者：西田自然人、朗詠：本野栄二。

広島の惨禍を物語る建物として、また平和への証しとして永久に保存することになった原爆ドーム。ドームとその周りをずっと世話してきた老人がその今昔、そして平和への願いを語る。

１日の乗降客が１００人そこそこの陸羽西線高屋駅（山形県戸沢村）には駅員が駅長を含めて２人しかいない。切符売りから小荷物の受付までこなさなければならない小さな駅の駅長さんの奮闘ぶりを伝える。

特急が大好きな少年・マコトの姿を通して、子供の夢と大人の郷愁を揺り動かすステレオドラマ。原作：阿川弘之「なかよし特急」、脚色：工藤昌男、音楽：小林秀雄。出演：北条美智留、内村軍一、マイク・ダニーンほか。（１９６１年１１月１２日ラジオ第１、第２で立体放送、１９６７年８月１６日ＦＭで再放送）