大阪府民芸術賞受賞の感想と露乃五郎（二代目）の落語「深山がくれ」。◆肥後天草のある村での出来事。男達が村から次々と消えていく。深山に住む女盗賊たちの仕業と知った庄屋の次男源吾が賊退治に出かける。源吾と賊達との戦いを下座音楽をまじえて描く。

笑福亭松之助（二代目）による解説と落語「くっしゃみ講釈」。◆講釈師のせいで失恋したという男、意趣返しに寄席で唐辛子をくすべ、くしゃみを連発させて困らせてやろうと講釈場に乗り込んで行く。

桂小米による落語「寝床」。◆家主が浄瑠璃にこっていて奇妙な声で語ってはみんなを悩ます。今夜もみんなに聞いてもらおうと長屋の者や店の者を呼ぶが、それぞれ断りの言い訳をして誰もやって来ないので家主は怒りだす。

明治維新以降の日本の近代化は、本当に庶民の幸福をもたらしたのか。明治・大正・昭和にわたる女床屋の泣き笑い人生を講談調の語りで描く。作：能勢紘也。出演：白石加代子。細三味線：今藤和歌治郎、太三味線：鶴沢清治、打楽器：藤舎呂悦。

子供が使う言葉や子供がつくった詩を軸に、現代社会を描き出す。作：伊藤海彦、作曲：助川敏弥。出演、東京放送児童劇団、東京放送児童合唱団ほか。

桂文我による落語「大仏餅」。◆雪の晩に子供が煙草の粉をもらいにくる。父親のけがの血止めに使うと言うのでついていってみると、ひどいけがをした男がいる。男は新米の物乞いで、縄張りを荒らしたと大勢の同業者にやられたという。

森繁久彌と加藤道子による二人芝居の文芸ドラマシリーズ。音楽は古関裕而。１９５７年４月７日より続く長寿番組。◆明治大正文学名作選「にごりえ」：銘酒屋・菊の井には、お力という女がいる。お力は普段は高慢で享楽的な態度でいるが、時には悲しく辛く、いつまでこの世にいればよいのか判らないと嘆くこともある。そんな思いを最近馴染みになった結城という若い客に語るのだが…。◆原作：樋口一葉、脚本：若城希伊子。

露乃五郎（二代目）による解説と落語「鯉津栄之助」。◆藩主嫡男の名が鯉津栄之助のため「こいつはいい」と言ってはならぬという御触れが出た。その言葉を使った町人が捕まるが巧みに言い抜け、それに感心した役人が思わずこいつはいいと言ってしまう。