桂文我と桂枝雀の落語についての対談。「くやみ」「宿がえ」「寝床」「胴乱の幸助」「商売根問」などの噺や、初代桂春團治の芸を話題としてとりあげ、それぞれの考えを語りあう。

桂文我による落語「辻八卦」。◆道端で店を出している易者が通行人を呼び込んだり集まってきた者の顔を見て職業を当てたりしていると、芝居帰りの男が忠臣蔵五段目の登場人物がそれぞれ何に生れ変わったのか聞いてくる。

視覚障害というハンディを乗り越えて音楽大学合格を果たしたひとりの青年を紹介する。明るくチャレンジ精神旺盛な彼の生き方は、越前の勝山地方に自生する植物「かんあおい」に似ているという。

１９７５年の出来事を中山千夏が振り返る年末特集。

桂枝雀による落語「瘤弁慶」。◆近江の宿で壁土を食べた男が、次の日の朝に熱を出して寝込む。静養したあと家に帰って元気になったころ右の肩にできものができ、やがてそれは人の頭くらいの大きさのこぶになってしゃべり始めた。

露乃五郎による落語「栴檀菖蒲」。◆五月の節句のころ菖蒲売りが「栴檀菖蒲、栴檀菖蒲」と言いながら売り歩いていると、前を歩いていたそそっかしい侍が「先だっての勝負」と聞きちがえて「勝負をつけよう」と言ってくる。

一輪亭花咲と露乃五郎の二人が芝居を演じる。演じるのは武者修業中の宮本武蔵が、木曽の山中に隠遁する剣の達人塚原卜伝のもとを訪ねる場面。露乃五郎が宮本武蔵、一輪亭花咲が塚原卜伝に扮する。

露乃五郎による落語「鹿政談」。◆奈良の三条で豆腐屋を営む男が、ある朝おからを食べていた鹿を犬と間違えて殺してしまう。鹿を殺した者はたとえ誤ちであっても死罪とするという定めにより男は奉行所に引きたてられてしまう。