我が強く、世の中を斜っぱに眺めている悪党面の野良犬カーンと、ハンディを持ち、気の優しい小学５年生の少年の出会いと友情の物語をオーディオ・ファンタジーとして描く。犬の視点から人間社会の不合理がシニカルに語られる。大伴賞・日本シナリオ大賞作家初のオリジナルオーディオドラマ。作：小松與志子、音楽：荻野清子。出演：近藤正臣、宮里駿ほか。

アメリカにおける同時多発テロや、イスラエルとパレスチナの衝突などの緊張状態は、世界中を不安に陥れている。こうした衝突の源には、宗教を異にする民族間の決して歩み寄ることのできないぶつかり合いと摩擦、いわゆる「文明の衝突」がある。文明とは、文化とは何なのか。このような国際社会で日本はどのような役割を果たすべきだろうか。文明の衝突を理解するための基礎知識を解説した上で、文明論的国際関係論を講義する。講師は麗澤大学の服部英二教授。

朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）による拉致被害者、横田めぐみさんの母・早紀江さんが、娘が失踪してから２５年間の思いを過去・現在・未来にわたり語る。◆新潟市に住む当時１３才のめぐみさんは、その日「いってきます！」と元気に学校へ向かい、夜に忽然と姿を消してしまった。手掛かりのないまま、早紀江さんは毎日毎日探し続けたが、月日だけが冷たく流れていった。めぐみさんが北朝鮮にいるとわかったのは、失踪から何と２０年目。母親の孤独な闘いが始まった。国交正常化の妨げになるとして、何の対応も示さない政府と外務省。２５年目にして叶った日朝首脳会談だったが、待ち続けた娘の消息については到底受け入れられるものではなかった。それでも早紀江さんは「ただいま」を聞くまであきらめない。

１９９８年に埼玉医大で国内初の性別適合手術が行われた。しかしその後、性同一性障害への医療・法制備は期待されたほどには進まなかった。そんな中、鳥取市の「梨沙さん」は自らが性同一性障害であることを告白する。家族と別れ、新しいパートナーと巡り会った彼女だが、法制備の遅れから結婚もままならない。彼女は性同一性障害者の人権を訴える活動を始め、２００３年４月に鳥取市では公的書類から不必要な性別記載を削除するなど一定の成果をあげる。２００３年７月、海外の流れからは大きく遅れたものの、国会で障害を持つ人の戸籍の性別を変更できる特例法が成立。当事者の期待を集めた法律だが、「子供がいない事」などいくつかの条件があり問題も残った。彼女はこの条件の撤廃を求め、性的少数者の人権を訴える活動を続けている。

１９６９年に「週間スポーツコーナー」としてスタートした番組。日曜日の朝、秋田県に関係するスポーツの話題を取り上げる。◆この日の話題は、ヤクルトスワローズの石川雅紀投手、元・秋田経済法科大学付属高校野球部監督の鈴木寿氏、十和田高校スキー部の成田耕治監督、春季高校野球・県大会準々決勝、ＪＯＣジュニアオリンピックカップ水泳優勝の高橋浩太郎君など。

デジタルラジオの実用化試験放送が始まる２００３年の新春特集番組。ラジオの歴史を振り返り、ラジオの未来を予想する。◆再現ドラマ仕立てのパートを挿みながら昔の番組音声やヒット曲でラジオの歴史をたどり、最終的に未来のラジオ放送・デジタルラジオの技術を紹介。出演者からはラジオの思い出やその魅力、これからのラジオの可能性が語られる。◆ナビゲーターは玉利かおると上智大学の音好宏助教授。ゲストは元ＮＨＫ音響効果の大和定次、ＮＨＫラジオ深夜便のアンカー宇田川清江、デジタルラジオ推進協会理事長・ニッポン放送社長・亀渕昭信の各氏。

「ホゲ」とは大分方言で「壮大なウソ話」「嘘のような本当の話」という意味。大分県内のリスナーから寄せられたホゲ話を生放送で一挙に紹介する。◆「おサルで有名な高崎山は、実は自分の実家のもの」「大分が誇る温泉で不老長寿の湯を発見」「おじさんは自分の生前葬で集まった香典を遣い込むらしい」などのホゲ話で新春気分を楽しむ。

シリアスな一人芝居からミュージカルまで、２００本近い舞台作品に出演してきた市村正親。芸能生活３０年を迎えた市村が、母校である舞台芸術学院で後輩学生を前にして、彼の役作りの極意を語る。舞台「エレファントマン」「リチャード三世」「海の上のピアニスト」が再現される。