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ラジオ番組

FMシアター 鳥

番組ID
R20276
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放送日時
2009年06月13日(土)22:00~22:50
時間(分)
50
ジャンル
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ドラマ
放送局
NHK
製作者
NHK
制作社
NHK、NHK長崎
出演者
スタッフ
脚本:青来有一、演出:増田靜雄、制作統括:青木伸之、技術:吉野桂太、効果:水谷明男
概要
被爆の記憶のない者さえも苦しめる原爆の悲惨さを、人間性豊かに描くドラマ。◆当時乳飲み子だった良一は、長崎原爆投下の日に何もかも吹き飛ばされた浦上で発見された。その後、養父母の手で育てられ、何不自由なく半世紀以上を生きてきた。しかし、彼の胸の中には、いつもひっかかるものがあった。「自分は誰なのか」という疑問。戸籍の父母の氏名欄は真っ白だ。サラリーマンとして仕事に打ち込んでいた間はさほど気にしていなかったが、定年を迎え、死への足音が聞こえ始めた時、その疑問は大きくなった。血縁のない自分が家を継いだこともわだかまっていた。知人の誘いで自身の被爆経験を書くことになった良一が原稿に向かうある夜、二階から不審な物音が聞こえてきた。幼い頃からの記憶を綴る良一に、やがてその物音は「オマエハ、ダレダ?」と問いつめる。◆作:青来有一、出演:小田豊、上田しのぶ、ほか。
受賞歴
芸術祭賞(第64回優秀賞)

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故郷に逃げも隠れもしない墓 ハンセン病問題基本法施行によせて

国立療養所大島青松園で暮らすハンセン病元患者の大西笑子さんは18歳で入所した。病気が治ればすぐに帰れると思って入所したが、すでに半世紀以上が経つ。入所者盲人会の世話係がきっかけで川柳を作りはじめ、これまで故郷や日常を詠んだ句をたくさん作った。「故郷に逃げも隠れもしない、墓」は故郷への思いを詠んだ渾身の一句である。1996年(平成8)にライ予防法が廃止されてから多くの人が大島へ訪れるようになり、環境も激変した。大島にあった庵治第二小学校の子どもたちとの交流も盛んになり、川柳指導もしていた。(庵治第二小学校は青松園の職員の家族が通っていた学校で、2年前に生徒数の減少で閉校した。児童たちが青松園を案内する「大島案内引き受け会社」というユニークな活動が話題になった。)そして今年4月から施設の存続と発展を目指すハンセン病問題基本法が施行になった。これはどんな法律で、大島青松園の今後はどうなるのか。大西さんの川柳を通してハンセン病元患者の隔離、差別、偏見の歴史を学び、地域との交流の輪を広げることを願う。


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