地元神戸・兵庫を中心に、地域・歴史・文化をテーマとした日曜午前の情報ワイド番組。パーソナリティは、軽快なトークで人気の大学教授・歴史学者の田辺眞人と、生粋の神戸っ子でピアニストの天宮遙。（２０１１年４月放送開始）◆田辺先生による地元にちなんだ歴史・文化のレクチャートークは、今回は５月２２日の鎌倉幕府滅亡と５月２５日の湊川の戦にちなんで、南北朝の動乱期を現在の兵庫県の地名を交えながら解説する。天宮遥の緩やかな日曜の午前にぴったりのピアノ生演奏も、一服の清涼剤。そして、神戸・兵庫で芸術・文化活動を行っている人を迎える「人物事典」では、神戸を題材にしたカラフルな作品で知られる版画家の川西祐三郎さんにたっぷりと話を聞く。

彫刻家イサム・ノグチが香川県に残した人生の証を探る。◆イサム・ノグチは日本人の父とアメリカ人の母を持つ彫刻家。生涯旅に暮らしたが、晩年は香川県の牟礼にアトリエを構えた。さぬき市志度の普門院金剛寺の住職は、ノグチとある約束をした。それは、何かあったときは戒名を付けて弔うことだった。ノグチが初めて四国を訪れたのは１９５６年。ユネスコの庭園に使う石を探していた彼は、高松市の松井邸で庭づくりをしていた庭園作家の重森三玲氏と語りあって着想を得た。そして、晩年を過ごした牟礼。彼がこの地を、制作のためだけでなく、心の安らぎの地として愛したのは、なぜだったのか。ゆかりの人々へのインタビューを通じて、イサム・ノグチの人物像を浮かび上がらせる。

子宮頸がんは、その原因やがんになる過程がほぼ解明されている“予防できるがん”と言われている。定期的な検診や予防ワクチンを接種することで防ぐことができる。にもかかわらず、今、若い世代の女性を中心に、患者数・死亡者数が急増している。２０１１年４月１６日にμＦＭと月刊誌ＬＥＡＰが協同で開催した子宮頸がん予防啓発セミナーの模様を伝える。子宮頚がんの原因、症状、予防について、鹿児島県総合保健センターの瀬戸山史郎さんの講演に続いて、シンガーソングライターのＭｅｔｉｓが命、生きることについて、歌とトークで強くメッセージを伝える。

児童虐待の問題が深刻化する中で、どのように子育てを支援し、虐待を防止するかを学ぶシリーズ。講師は大阪市立大学の山縣文治教授。◆第４回は、社会が子どもをどう育むか。現在、国では新しい子ども家庭福祉のあり方が検討されている。また各市町村が２０１０年４月から、次世代育成支援対策推進法に基づき作成した「子ども子育てビジョン」が推進されている。このビジョンでは、子どもを中心に置いた施策、社会全体で子育てを支えていくこと、仕事と子育てを両立できる社会を目指すこと、などが示されている。新しい子ども家庭福祉システムの方向と検討課題、またその中でも大きな変化を伴う幼保一体化について考える。

西田敏行と竹下景子による二人芝居の文芸ドラマシリーズ。◆還暦を過ぎたりえの元に届いた一枚の写真、それは黒髪の女性が淡い色の巻き毛の赤ん坊を抱いている写真だった。りえは、自分の髪や肌の色が両親に似つかないことに疑念を抱いており、写真の女性こそが真の生みの母に違いないと自ら出生の秘密をを知るため函館へ旅に出る。そこで、写真の女性が、昭和初期の函館で亡命ロシア人の家庭に下働きとして奉公していた「高田さわ」であると知ることとなる。奉公先の主人・ドミトリーとの恋をめぐる波乱万丈な「さわ」の人生と、「りえ」との繋がりが徐々に解き明かされていく…。昭和初期から戦争に至る函館・大連と、現代の函館・東京を舞台に、歴史の大きな渦の中で翻弄されながらも強く生き抜く人間模様を描く。（６回シリーズの第５回）◆原作：谷村志穂、脚色：入山さと子

東日本大震災後、ＡＣジャパンのＣＭで「こだまでしょうか」が繰り返し放送され、作者の金子みすゞが再注目された。なぜ多くの人が彼女の作品の心動かされるのだろうか。山口県出身の童謡詩人、金子みすゞに新たな光を当てる。ナビゲーターは、金子みすゞの世界を歌で届ける山口在住の歌手、ちひろ。ちひろが金子みすゞの故郷長門市仙崎の金子みすゞ記念館を訪ね、館長の矢崎節夫氏にインタビューする。矢崎氏は、時の中で埋もれそうになっていたみすゞの作品を掘り起こし、世に送り出した人である。矢崎氏によって語られるみすゞの生い立ちや作品の魅力を縦糸に、ちひろの歌や、幼稚園でのみすゞを取り入れた教育の取り組み、みすゞの一人娘ふさえさんが語る母への思いを横糸に構成する。

児童虐待の問題が深刻化する中で、どのように子育てを支援し、虐待を防止するかを学ぶシリーズ。講師は大阪市立大学の山縣文治教授。◆第１回では、現代の親子が置かれている状況を把握する。まず、少子高齢化が進行し、依存人口が大幅に上昇している。少子化の要因は複雑で、男女の社会的不平等、婚姻、子育てのそれぞれに関わる要因が考えられる。続いて、現代の子どもと子育てに関する問題を、特に子どもの成長・発達、家庭生活、学校生活、地域社会の面から考える。最後に、問題解決に向けての取り組みの方向を提示する。

松山市の海沿いの街にある三津浜商店街。江刺アナウンサーはこの街で育った。かつてどの街にもあった商店街は、店主の高齢化に加えてショッピングモールや郊外大型店舗の進出で寂れていく一方だ。リスナーから寄せられた商店街の思い出を紹介しながら、とある商店街を舞台にしたドラマにいざなう。◆中古レコード店の主人の「俺」は、ある“印”を見ることができ、人の死を予言できるという。「俺」は客を相手に学生時代の思い出を交えながら、その不思議な体験を語り始める。