絵画という芸術に魅せられ、絵一筋に不器用に生きた男、舘井啓明の生涯。◆舘井啓明は昭和１２年（１９３７）韓国ソウル生まれ。７歳のとき伊達町に引き揚げる。福島高校から武蔵野美大に進み、客員講師の岡本太郎に作品を激賞されプロの絵描きを志す。パリ留学後、独特の世界を確立した彼は、アカデミックな画壇を昇って行くことも、画商の傲慢な傘の下に入ることも拒み、個展を開くことで直接一般の人々に売り込んだ。晩年、「おれはゴッホを越えた」と言い放った舘井は、持病の糖尿病から血管障害で脳内出血をおこし、５８歳で急逝した。

さまざまなジャンルで活躍するゲストを迎え、その人の面白いところや知られざる一面などを引き出すトーク番組。突発ライブ、サプライズゲスト、「カバンの中身見せてください」、番組ラストに朗読される「１６小説のラブソング」などのコーナーも。（１９９４年７月３日～２００５年３月２７日放送）◆記念すべき３００回記念のゲストは、司会・古舘伊知郎と“トークの魔術師”の座を競うライバル・明石家さんま。恋愛観や微妙な家族問題などに鋭いツッコミとかけひき、双方一歩も譲らぬトークバトルを展開する。

女性刑事が誘拐されたわが子を救うために一人果敢に女性誘拐犯に立ち向かう、「女性版・ダイハード」。◆白バイ隊員だった夫を３年前に亡くした、女性刑事・有働公子。盗難車両追跡中の事故だったが、警察には無謀な運転による事故死として処理されたことに憤りを抱えながら、息子の貴之を一人で育てている。一方、高校教師だった澤松智永は３年前に刺傷事件を起こし、ホステスになった。華僑のグレイから、子どもの臓器は高く売れると聞かされる。

小学生が毎回いろいろなテーマで料理作りに挑戦する番組。◆今回は仲良し４人きょうだいが単身赴任のお父さんのために、感謝のクリスマス料理を作る。

タレントの見栄晴が静岡県内の鉄道路線をのんびり旅するシリーズ。◆今回は県西部を走る遠州鉄道の旅。約１８ｋｍの沿線は、市街地から郊外へと変化に富む。新浜松駅を起点に、第一通り、助信、上島、西ヶ崎、浜北、小林を経て柴本駅まで。

余命を自覚して静かに生きる老人と、在宅介護を通して息子家族との間に生まれる心の交流を描くドラマ。◆主婦の夏目信子（田中美佐子）は突然、夫・善人（松任谷正隆）の父・有徳（小林桂樹）を在宅介護することになった。元医師の有徳は３年前に脳梗塞で半身不随となったが、家政婦の世話を受けながら、住み慣れた舞鶴で暮らしていた。しかし、不注意からボヤを起こしてしまい、善人宅に身を寄せることになったのだ。善人は医師にならなかったため有徳と折り合いが良くなかった。有徳は世話をかけることが辛くて元気を失うが、信子は「人は死ぬ時ぐらい周りに迷惑をかけてもいい」と考え手厚く介護する。有徳が喜寿を迎えたときには、彼を囲んで家族は楽しいひと時を過ごすようになっていた。しかし、徐々に弱り始めていく有徳。車椅子を押す息子・善人の手を握り返し、感謝の気持ちを伝えた有徳は、愛する舞鶴の地で静かに息絶えた。父と子の間にあった溝はいつしか強い絆へと変わっていたのだった…。

白血病の息子を救うためにドナーになる父を通じて、親子の愛情を描くドラマ。◆岩手で牧場を営む耕作の還暦祝いに、東京から嫁の紀子と孫の裕太が駆けつける。孫に会えた耕作は喜ぶが、親類たちからは、長男の耕一郎が来ないことに怒る声も出る。還暦祝いの宴会の席で、紀子の２度目の妊娠を知った耕作は、子供ができたことを自分から報告に来ない耕一郎に怒鳴る。耕一郎は仕事ばかりで家庭を顧みない夫で、紀子はそのことで心を痛めていた。その耕一郎が課長昇進の内示を受けた日、倒れる。それを知った耕作は上京する。検査の結果、耕一郎は急性の骨髄性白血病と分かる。耕作は自分の骨髄検査を医師に頼むが、高齢を理由に断られる。親類のものたちにも適合者はいない。間もなく生まれてくる孫のためにも、息子を助けなければならない。耕作はドナーになることを強く医師に希望する。

１９９９年１０月に青森市民文化会館で行われた、津軽三味線演奏者の長谷川裕二さんのリサイタルをベースに「津軽じょんがら節」の変遷や「津軽あいや節」の伝播について、長谷川さんの解説と板画家の山口晴温さんの作品を交えながら紹介していく。◆津軽民謡は、かつては村の盆踊り唄、あるいは港町の芸者唄、さらに村から村へと放浪する人たちが生活のために唄う門付け芸であった。しかし、明治３６年村々の若いのど自慢たちが入場料を取り小屋掛け興業を行って以来舞台唄として歩み始め、東北や北海道、樺太への旅巡業によって大きな飛躍を遂げた。津軽民謡がメジャー化するにつれ、唄の伴奏楽器に過ぎなかった三味線の演奏法も変化し、独特の音色と迫力をもつ津軽三味線が確立された。