家族から見離された子供らの更正を願う、教護院の寮長夫婦の愛と苦悩の記録。◆傷害事件などを起こして教護院に入った１５才の少年・真が脱走した。寮長の英介と寮の卒業生・直人は、真が幼い頃に住んでいた家で彼を発見した。直人はかつて自分も同じ境遇だったことを真に打ち明ける。そんな中、寮母・加奈子の看護も空しく、寮生の少年が病死する。

ビルの屋上から転落して死んだ女は妊娠していた。定年間近のベテラン刑事が、まさに世に羽ばたこうとする若手指揮者を追う。壮麗なオペラの世界を背景にしたサスペンスドラマ。（１月７日開始、全５回）◆容疑者・竜頭亮を追ってきた青野は、亮を自首させるように彼の姉・和代を説得するが、和代はあくまでも弟を守ろうとする。一方、岬正夫に脅されていた亮は要求された金を渡すが、岬はなおも金を要求する。指揮者コンクールの決勝の日、亮のアリバイを崩す証人が現れた。青野は亮を探すが、彼は会場から姿を消していた。

祖母の遺品から、戦争に翻弄された祖母の悲恋を孫娘が知ってゆく。終戦特別企画ドラマ。原作：武田鉄矢。◆小学校教師・海江田みずき（和久井映見）の祖母・君代が急死した。みずきは遺品から植物の種と、鹿児島県開聞在住の「千鶴子」からの数十通の葉書を見つける。みずきは開聞に千鶴子を訪ね、そこで祖母の悲しい物語を聞かされる。◆昭和２０年。夫の戦死後も、君代は娘・千鶴子と旅館「むすみ荘」を守っていた。そこへ君代に思いを寄せる加藤中尉（木村一八）ら３人の特攻隊員が、翌朝に出撃を控えて、最後のひと時を過ごしにやって来た。君代は彼らを見送るために必死で食料をかき集め、豪勢な夕食を振舞う。眠れぬ夜を過ごす加藤らを察して、君代も切ない気持ちになる。戦時下、君代は覚悟の上で加藤と最後の一夜を共にする。

ＮＨＫ連続テレビ小説第５７作「甘辛しゃん」（１９９７年１０月６日～１９９８年４月４日放送）の総集編。灘の蔵元を舞台に、様々な偏見と困難を乗り越えて酒造りにかけるヒロインの半生を描く。作：宮村優子、長川千佳子。（全４回）◆総集編・第３回「心の蔵」。泉（佐藤夕美子）は酒造技師・環（小沢真珠）と、拓也（岡田義徳）は杜氏・茂吉（塩見三省）と組んで、新酒造りを競うが、母・ふみ（樋口可南子）が急死する。泉は失敗を重ねながらも、自然を愛する母の思いに通じる「生もと造り」を成功させる。そんな泉を認め、祖父・庄一郎（植木等）は泉を八代目当主にした。８年後、泉は学生時代からずっと支えてくれた万作（大場泰正）と結婚する。人気落語家の万作が出演したＣＭの反響で、榊の酒「露誉」に注文が殺到。万作は仕事を辞めて家庭を支える。

知的障害者という弱者への虐待を通じて、偽善の衣の下にある、人々の持つエゴや弱さ、純粋さや優しさを描き出すドラマ。◆第１話「青い空はぼくの友達」。知的障害を持つ町田永遠（いしだ壱成）は、母親・基子と義理の父親、義理の弟と４人家族。だが家族は永遠との生活に疲れており、永遠は障害を持つ人々が働く工場で、住み込みで働く事になる。そこでは、高原廉と鈴の兄妹や、水間妙子、加賀美歩、猪瀬辰雄らが、寝食を共にして働いていた。彼らの楽しみは近所の高校で、音楽教師の葉川もも（酒井法子）がボランティアで教える音楽の授業を受ける事だった。早速仲間に加わった永遠は、偶然拾ったＰＨＳの持ち主・土屋ありす（広末涼子）を学食で見かけるが、渡しそびれてしまう。その夜、工場に帰った永遠は、社長の竹上光輔（段田安則）の妻・裕子の宝石を盗んだと濡れ衣を着せられ、“しつけ”の名目で殴る蹴るの暴行を受けた。たまりかねた永遠は、工場を脱走し自宅へ帰る。しかし家族から疎まれていたことを認識し、しかたなく工場へ戻っていく。

１９７０年代の静岡県清水市を舞台に、小学生３年生のまる子と家族や友だちとのほのぼのとした日常を描くアニメ。原作はさくらももこの人気マンガ。（第１期／１９９０年１月７日～１９９２年９月２７日放送、第２期／１９９５年１月８日～）◆この回は「２７時間テレビ夢列島」の日のスペシャルバージョン。もうすぐ夏休み、先生に「夏休みの間、なにかいいことをするよう心がけてみませんか。ノートにまとめて先生に見せてください」と言われたまる子たち。いいことといわれてもとくに何も思いつかないまる子は、家に帰って家族に聞いてみる。「ほめられたくていいことをするなんて偽善だ」というひろしに、家族一同はあきれ顔。

阪神・淡路大震災後の兵庫県神戸市。震災復興計画のため一方的な立ち退き勧告を迫られた障がい者が働くパン屋さん「くららベーカリー」。店長の石倉泰三さんは、障がいのある娘を抱えながら家族やお店の仲間たちと一緒にパン屋再建を目指して、日々奮闘する。

８５歳にして山に挑戦し続ける医師・脇坂順一さんを通して、夢を持ち続けることの大切さを伝えるドキュメンタリー。◆久留米大学名誉教授の脇坂さんは、世界的に著名な消化器外科の権威。８５歳のこの夏、２００回目の区切りの登山でヨーロッパアルプスの４１２６ｍの名峰ブライト・ホルンに挑んだ。徹底的な健康管理と厳しいトレーニングで、脇坂さんの運動能力は３０代後半並みという。８０歳を超えて現役医師としては引退したが、無医村に出かけて健康づくりを訴え、「人間はいつまでも夢を持つべき。その夢に向って努力することが楽しい人生」と語る。