加賀藩主シリーズの第３回は三代利常を取り上げ、藤島秀隆さん（金沢工業大学教授）の話を聞く。◆利常は初代利家の四男。二代利長に子供がいないので１３歳で藩主となった。幕府が外様のこの藩をつぶそうとするのに対し、隠忍、自重、そして韜晦で、よく藩を守り抜いた。また、農業改革で藩の基盤を固め、武器づくりの御細工所を美術工芸品の工房に改めるなどした。◆政治家として、また文化人として、すぐれた足跡を残し、文化の石川県の基礎をつくったといえる。

全国的に知られた観光スポットだけでなく、日常生活の中にある信州の風土や文化を紹介する。◆今回は、丸子町の国際音楽村周辺のラベンダー畑を紹介する。

古代より陸奥の国の入り口であり、義経や頼朝も軍を率いて通ったといわれる白河は、歌枕としても知られ、藤原家隆の歌や、彼の手植えと伝えられる従二位の杉が残る。この地を治めていた信夫庄司・佐藤元治は、二人の息子、継信・忠信兄弟を義経に従わせた。関の近くには、兄弟を見送った元治が「お前たちの忠義が本物ならばこの杖は生きつくだろう」と言って桜の杖をさしたという「庄司戻しの桜」がある。また、義経を鞍馬山から案内してきた金売吉次も白河に弔われている。

四天王寺は推古天皇元年（５９３）聖徳太子が日本最初の官寺として建立した。中門、五重塔、金堂、講堂が南北に一直線に並ぶ伽藍配置は四天王寺方式と呼ばれるが、これは朝鮮百済の上代寺院に多く見られるものである。四天王寺が建つ難波津は、当時大阪湾に面した海岸の丘陵地帯で、朝鮮と畿内を結ぶ海上ルートの要衝であった。この大伽藍の威容、壮麗さは海外諸国からの使節たちに日本の国威を示したことだろう。

モーニング娘。の新メンバーを決める４度目のオーディションの記録。◆国民的アイドルグループとして精力的に活動を続けるモーニング娘。は、結成以来メンバーの増減を繰り返し、常に変化し続けてきた。今回、４度目のオーディションには２５，８２７通の応募が集まった。その中からプロデューサーつんく自身による選考で残った９人が、４日間の泊まり込みオーディションに進む。歌、ダンス、演技の力が総合的に評価され、集団生活の中で人間的な側面も見えてくる。そして、最終的に選ばれたメンバーがスタジオで発表される。

江戸時代中期に朝鮮との善隣友好に多大な功績のあった人が、滋賀県高月町出身の儒学者雨森芳洲（１６６８・１７５５）である。２２歳のときから対馬藩に仕え、朝鮮外交に携わったが「相手国の言葉を語れずして何の交隣ぞや」と釜山の倭館に滞留して必死に朝鮮語を学んだ。芳洲の主張した外交方針「互いに欺かず争わない、誠信の交わり」の精神は、混迷が深まる今こそますます意義深いものになっている。

ＣＳ「フジテレビ７２１ｃｈ」で放送の短編ドラマ公募番組「フジテレビショートショートドラマ制作部」。その応募作品のなかから、最優秀作となる第１回グランプリを発表・表彰する。（「７２１」では２００１年１０月放送）◆２０００年１１月の放送開始以来、プロ・アマ問わず様々な作品が寄せられ、フジテレビのヒットドラマのプロデューサーやディレクターが、脚本・演出・エンターテイメント性などを批評し、具体的なアドバイスを加えてきた「ショートショートドラマ制作部」。これまでに放送した４２作品の中から、各部門賞やグランプリをアカデミー賞形式で発表する。司会はラサール石井と千野志麻アナウンサー。

Ｃ型肝炎に感染した一人の医師の闘いと、旧厚生省の文書を中心に、Ｃ型肝炎蔓延の実態と国の無策に迫るドキュメンタリー。◆大阪市内の開業医（当時６２歳）は、２００１年に肝ガンの手術をした。原因はＣ型肝炎ウイルス。若い頃の自らの医療行為で感染した。「私は被害者でもあり、加害者でもある」と語る彼は、肝ガン再発予防新薬の認可運動を始めた。日本のＣ型肝炎の感染者は２００万人以上。予防注射の際の注射器の使い回しや、非加熱血液製剤の放置が「新世紀の国民病」を生み出したが、厚生労働省の対策はまだ不十分だ。