世の中のさまざまな物事のルーツを、「アート」というキーワードで読み解き、大胆な解釈とイメージ映像とともに紹介する。◆現代人の必携アイテムとなった感のある携帯電話。そのデザインは多種多様だが、近年は折り畳み式のものが多い。それは果たして単なる機能面からの要求なのか。

北方圏の国々を訪ね、寒冷多雪地域に生きる知恵や楽しさ、北に生きる素晴らしさを伝えるシリーズ。（２０００年１０月１２日～１２月２１日、全１１回）◆北のユニークで時代の最先端をいくビジネスをリポートする。北極圏にあるサンタクロースのテーマパークは子供たちの笑い声が響くが、この施設は核シェルターとして作られたものだった。花の生産国、オランダの農業はハイテクを駆使し、巨大な温室には人がほとんどいない。携帯電話のノキアの本拠地・フィンランドのオウルでは、企業と大学が一体となって研究を進めている。世界２５カ国に輸出するフィンランドの子供用遊具会社のオーナーは、「市場は南にある！」と言う。また成人女性の９割が働くスウェーデンでは、家具メーカーの敏腕女性マネージャーを訪ねる。

中国放送が保有する開局以来の貴重なライブラリー資料と、視聴者の手元に眠る映像から、２０世紀の広島県を振り返って、さまざまな顔やイメージからとらえた広島を２１世紀に伝える。◆この回は「よみがえる広島」。

神々の殿堂は、深い密林の中に眠っていた。◆アンコール・ワットは、９～１３世紀にインドネシア全域を支配したクメール王朝が遺した、巨大石造伽藍である。首都、アンコール・トムの遺構と合せて世界遺産に登録されている。謎めいた微笑みを湛えた無数のヒンドゥー神の石像や、回廊の浮彫が人々を魅了する。◆１５世紀、王朝はシャム軍に侵攻され滅亡するが、その後も仏教徒の聖地として、国民の精神的支柱であり続けてきた。◆内戦の試練を経て、保全・修復の危機に立たされている。◆アンコール、バコン遺跡、プリヤ・コー遺跡、コーケー遺跡、バンテアイ・スレイ、ベンメリア遺跡

一人の女性平和活動家を通して、「核時代」の未来を探るドキュメンタリー。◆３度にわたる戦争を繰り返してきたインドとパキスタン。カシミール地方の帰属をめぐり、激しい対立を続ける両国は、核実験を強行し、世界で核戦争が最も起こる可能性が高い地域と指摘されている。核兵器の開発にこだわり、国の主権を主張するインドとパキスタン。広島で平和運動に取り組む森瀧春子さんが両国を訪問し、核兵器がもたらす悲惨さを訴えた。

１９０１年、中国・上海に創設された東亜同文書院は、日中の友好提携を目指した日本の高等教育機関だった。だが理想とは裏腹に、学生たちが通訳として従軍したことから、スパイ学校として戦後ＧＨＱに廃校された。それでも卒業生達の多くは戦後も中国貿易、中国語教育、残留孤児を世話するボランティア活動などで中国と関わり続けた。戦後、文書院の教職員が中心となって設立した愛知大学に、１９９７年、現代中国学部が設立された。かつての文書院生たちは中国に置き去りにした青春を取り戻すかのように、果たせなかった夢を中国に学ぶ学生達に託す。

１９９９年、ＮＡＴＯ軍によってユーゴ空爆が行われている最中、首都ベオグラードに住む２１歳の女子学生が、インターネットを通して世界中の人々と対話していた。空爆する側とされる側が、初めてリアルタイムで戦争について語り合った記録を辿り、戦争の意味を問う。◆かつて彼女がホームステイしたアメリカの家庭へ、「戦争日記」と名づけて電子メールで発信された日記。マスメディアが伝えない空爆下の悲惨な現実が綴られた日記はやがてホームページに載せられ、アメリカ、イギリスなど世界中から１日に６万件ものアクセスを受けるようになった。彼女には激励や共感のメールが送られる一方、彼女と同じセルビア人がコソボで行った虐殺を批判する声も届くようになる。

「長谷の大仏」で知られる鎌倉・高徳院の阿弥陀如来坐像は、最もポピュラーな国宝の一つであるが、その造営については、正確な記録が残されていない。僅かに、吾妻鏡の建長４年（１２５２）に鋳造開始の記事があるだけである。しかし、最近の発掘調査などで、中国輸入の銅を用い、最先端の鋳造技術で、像を下から上へ継ぎ足していったこと、金箔を貼った大仏が巨大な社殿に納まっていたこと等が分かってきた。鎌倉に新たな時代の大仏を作ろうとした、武家政権の意図が読み取れる。◆阿弥陀如来坐像（大仏）【国宝】（高徳院）、阿弥陀三尊像　運慶作（浄楽寺蔵）