瀬戸内海は、海運の要地として培われた豊かな歴史と、多島海の景観に代表される美しい自然を有してきた。そんな瀬戸内海の「今」を、それぞれの地域から紹介する。（２００２年１０月７日・２００３年９月２２日、全５０回）◆この回は「水軍の島・本島」。

元ハンセン病患者の村越化石さんは、ハンセン病を発病して故郷を離れ、施設で療養することを余儀なくされた。俳句を通じて生涯の師と出会い、絶望の淵から這い上がる。１７文字の俳句が、彼に何を与えたのか。俳句とともに歩んだ８０年を追う。◆村越さんは大正１１年（１９２２）、長野県志太郡岡部町生まれ。旧制中学在学中の１５歳で発病し、戦中戦後を群馬県草津の施設で過ごした。故郷に帰ることのできなかった彼だが、ハンセン病に対する認識が改まり、岡部町に句碑が建つこととなって、その除幕式でようやく故郷の土を踏んだ。

遺伝子的にヒトに近いチンパンジーとボノボをアフリカで取材し、ヒトの進化の意味を考えるドキュメンタリー。◆アフリカのコンゴ川流域に生息する類人猿ボノボ。生殖器を使った独特のコミュニケーション方法をもち、温和で争いを好まない動物だ。一方、熱帯多雨林のジャングルに暮らすチンパンジーは、高い知性を持ちながら、時に凶暴で残酷な一面も見せる。そのチンパンジーが森からサバンナ疎開林に出て暮らし始めたのが、ヒトの進化の鍵となったと考えられている。取材班は、警戒心の強いサバンナ・チンパンジーの撮影に世界で初めて成功した。

死者１１人を出した明石の歩道橋事故から２年。遺族は、事故の真相解明と再発防止を求める意味で、明石市と警察、警備会社の三者を相手取った損害賠償請求訴訟を起こした。失った家族のためにもと、事故の再発防止を誓う遺族の活動を追う。◆２００１年７月、明石市の海岸で開かれた花火大会の見物客が歩道橋上で将棋倒しとなり、２５０人を超える死傷者の出る大惨事が起きた。事故後、警察の対応や警備計画に問題があったことが明らかになった。訴訟の初弁論で、遺族は証人席で遺品や遺影を見せながら裁判官に心情を訴えるという異例の意見陳述を行った。遺族会の代表・三木さんは、亡くなった娘に宛てた手紙を法廷で読み上げた。それは遺品の中にあった「父への感謝状」への返事だった。

「親切」や「優しさ」などをテーマにしたショートストーリー。日常のささいな出来事のなかに隠された、心打たれる瞬間をつづる。◆この回は「梅雨の頃」。

瀬戸内海は、海運の要地として培われた豊かな歴史と、多島海の景観に代表される美しい自然を有してきた。そんな瀬戸内海の「今」を、それぞれの地域から紹介する。（２００２年１０月７日・２００３年９月２２日、全５０回）◆この回は「塩田の繁栄」。

沖縄の小浜島で天真爛漫に育ったヒロイン・恵里が、東京生れの兄弟との出会いをきっかけに上京し、自分の人生を切り開いていく姿を描いた連続テレビ小説の続編。（第２シリーズ／２００３年３月３１日～４月２８日放送、全６回）◆訪問看護先の患者を亡くして沈み込む恵里だったが、患者の夫の言葉に力づけられる。一方、沖縄ではおばぁが小浜島に墓参りに行った後、おしゃれしてデートに出かける姿が見られるようになる。

自ら望み、納得できる死を迎えたい。誰もが抱く望みを叶えようと、懸命に模索を続けてきた医師・疋田善平さんが提唱する「満足死」という理念。「私の満足死は、最期まで患者を診続けること」と語る疋田さんの日々を追う。◆地域医療を実践する中で「満足死」の理念は生まれた。「満足死の会」の会員たちは、日本学術会議で了承された「満足死の宣言書」にそれぞれ望む死に方を記す。「自宅で家族に看取られて死にたい」「海の見える場所で」「最期まで酒を飲みたい」。大半の人は延命のためだけの治療を拒否し、自宅での死を希望するという。