ＳＢＣライブラリー保存の映像により、昭和３０年代からの信州の歴史、人々の暮しぶりを伝える。

ＳＢＣライブラリー保存の映像により、昭和３０年代からの信州の歴史、人々の暮しぶりを伝える。

失語症の患者と家族、治療に当たる言語聴覚士や会話ボランティアたちが「詩劇・いのちの言葉・響かせて」を上演するまでの日々を追いながら、言葉を失ってなお前向きに、強く生きようとする人々の姿を描く。◆ある日突然言葉が出なくなる、言葉の意味がわからなくなる。脳梗塞や脳出血、頭部外傷などで、脳の言語中枢が損傷して起る「失語症」と呼ばれる症状。治療は言語聴覚士によるリハビリ頼り。日常生活にも不安を抱える患者たちにとって、観客を前に自分たちの思いを伝えることは大きな挑戦だった。

阪神大震災で被災した人たちそれぞれの人生を紹介しながら、かけがえのない人の命を失わないことを最大の地震対策ととらえる。◆６４３３人の死者を出した阪神大震災から１０年。その９割が３０分以内に死亡し、死因の多くは住宅の崩壊による圧死もしくは窒息死だった。静岡県内では、予想される東海大震災にそなえて長い間地震対策が行われてきたが、それは地震後への備えであり、住宅の耐震性を確保する政策はほとんど進められてこなかった。地震で死なない、大事な人を失わないという一番大事な対策は遅れていると言わざるを得ない。

広島に原爆が投下されて２ヵ月、焦土の風景と苦しむ被爆者が日本人の手によって撮影された。現存する未編集フィルムに写された映像と現在の場所を対比し、広島の歴史とともに風化しつつある被爆の実相を伝える。

「湘南に暮らす」をコンセプトに、海洋ジャーナリストの内田正洋さんとアーティストのヤーミーさんが、様々なジャンルの湘南地区在住のゲストとともにゆったりとトークを繰り広げる。◆日本の海を守り続ける男、日本ライフセービング協会理事長・小峯力さんが、湘南に込める熱き思いを語る。

漢字と英語を融合させた新しい文字「英漢字」の普及に取り組む、元アイドルにして書道家・國重友美さんを、英漢字の魅力ともども紹介する。◆書道教員になろうと進学した大学時代に、外国人に日本語を教えるときに「漢字の意味をわかりやすく教えるために」と考案したのが英漢字。書道に志を持ちつつも、さまざまな紆余曲折を経てホリプロのアイドルになっていた。

人間と９８パーセント以上同じＤＮＡを持つ「進化の隣人」ボノボ。その研究は動物生態学の域から「最初の人類」「人間とは何か」を探求する社会学・哲学の域に及ぶ。しかし生息域のコンゴが内戦に陥り、現地調査が長く中断された。１０年ぶりに現地を訪れた日本人研究者に同行し、文明と自然、その葛藤と危機、ボノボと研究者、それを取り巻く村人の生活を取材する。◆２００万年前にコンゴ川でチンパンジーと隔絶されたボノボは、「闘争」ではなく「宥和」行動で種の繁栄と永続を目指そうとするかのような生態をもつ。現地には「ボノボは人の祖先」という民話があり、狩られることがなかった。