江戸が爛熟期を迎えた元禄の人々に強い衝撃を与えて以来、さまざまな形で解釈され語られてきた「忠臣蔵」を、原点に帰り、忠義をもって主君の無念を晴らし、潔く散った義士たちの物語として描く。テレビ朝日開局４５周年記念企画。（１０月１８日～１２月１３日、全９回）◆秋、大石内蔵助は家族と共に京の山科に移り住み、放蕩三昧の日々を送っていた。噂は江戸に伝わり、同志たちは疑念を抱くが、堀部弥兵衛だけは内蔵助を信じていた。一方で、千坂兵部から上野介の警護を命じられた上杉家家臣・小林平八郎は、腕の立つ浪人を集め始めていた。

大手スポーツ用品会社に勤める典型的サラリーマンと、同じ会社の秘書が織り成すロマンティック・ラブコメディ。脚本：坂元裕二。（２００４年１０月１１日～１２月２０日放送、全１１回）◆第１回。スポーツ用品会社に勤める青木健次（織田裕二）は、イベントのためにニュージーランドにいた。イベントも成功し、後輩の達平（森山未來）とスキーを楽しもうとした健次だが、取締役で、学生時代からの親友でもある伍郎（伊原剛志）に呼び出される。伍郎に雑用を押しつけられた健次だったが、一方で、誕生日に伍郎に付き合わされる秘書の由季（矢田亜希子）を不憫に思い、あるプレゼントを贈る。帰国した健次は、偶然引っ越してきた隣の女性が暴走族上がりだと知るが、実はその女性は清楚に見えていた由季だった。さらに由季が、男を手玉に取って貢がせている女だと知り、健次は呆れてしまう。

野生動物の生態や人間との関わりを描いた椋鳩十の動物文学を、詩情あふれる絵にあわせて読み聞かせる番組。◆今回は、ゾウの親子を主人公に、交通安全を考える物語の第２回。（全２回）

作家・五木寛之氏が故郷金沢の見どころ、味わいどころを歩き、語るシリーズ番組。◆今も残る金沢三茶屋街。そのひとつ、ひがし茶屋街に「天下の名妓」と呼ばれた芸妓さんがいた。美ち奴（みちやっこ）というその芸妓は、伝統芸能の継承者としてだけではなく、観光都市金沢のスポークスマンとしても大いに活躍した。花街の風情とともに、美ち奴の足跡をたどる。

東海３県を中心に、昭和３０年代から平成初期の世相を振り返るミニ番組シリーズ◆新札発行、一万円札・福沢諭吉、五千円札・新渡戸稲造、千円札・夏目漱石／日本銀行名古屋支店の様子／新札窓口／夏目漱石にちなんだ「坊っちゃん定食」／福沢諭吉のふるさと、大分の焼酎／新札に合わせた小さなお財布

２００４年のアテネ・パラリンピックに円盤投げの選手として出場した、岩手県の小さな漁村の元漁師・大井利江さんの軌跡と、彼を支えた妻の二人三脚の姿を追う。◆利江さんは１５年前に事故にあって下半身が麻痺しており、妻の須恵子さんも足が不自由。夫が投げた円盤を、妻は足を引きずって拾いに行き「もっと遠く！」と励ます。ひとつしかない円盤を投げるたび、同じ光景が繰り返される。大井さんは２００２年のアジア大会での優勝者で、パラリンピックでも有力な金メダル候補。アテネに着いた大井さんを、思いがけない事態が待っていた。

群馬県内に残る伝統的な手法での“ものづくり”の技を伝え残そうと、１９９３年にスタートした番組。技術はもちろんのこと、作品に反映する“作り手の人柄”も描く。◆昭和１３年茨城県に生まれた篠崎節さんは、昭和３２年から高崎市の草木染研究所で山崎青樹氏とともに染色に従事。平成４年に安中市に工房を開き、草木染の制作を続けている。萌黄色、藍色、茜色など、身近な自然から色を得てきた日本人の目に映る微妙な色彩、多くの色素から作り出される植物の染料は、ひとつとして同じものはなく、繊細な色使いも草木染の大きな魅力になっている。

東京・八王子市にある公団分譲マンション。４２棟ある建物の内、半分以上が工事用のブルーシートに覆われている。２００３年６月に欠陥工事が大きく報じられ、建て替え中なのだ。長い取材交渉の結果、１つの管理組合が欠陥の事実を正確に伝えることを条件に取材に応じた。◆１０年以上雨漏りに苦しんだ住人はその様子をビデオに記録していた。バブル最盛期の１９９０年（平成２）に、最高倍率５００倍以上の難関を突破して購入したが、今も月々のローン返済が残ったままだ。２００１年、１０年目の大規模修繕工事により大量の外壁のひび割れが発見され、そこから欠陥調査工事に切り替わった。広範囲の欠陥は国会でも議論され、住人の強い要求に、公団も当初の補修工事を取り下げ、建て替え工事に踏み切る。住民たちの悲痛な思いを取材した。