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テレビ番組

NNNドキュメント’09 カネとイノチ 名古屋 闇サイト殺人事件の580日

番組ID
203473
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放送日時
2009年03月30日(月)01:55~02:25
時間(分)
26
ジャンル
cinematic_blurドキュメンタリー
放送局
中京テレビ放送(CTV)
製作者
中京テレビ放送(CTV)
制作社
中京テレビ放送(CTV)
出演者
語り:小山茉美
スタッフ
構成:渡辺祐史、演出:浅田大道、演出:野口浩之、制作:上原淳、撮影:平田達也、音声:浜口崇、編集:松井優、音響効果:伊藤琢磨
概要
2007年に日本を震撼させた「名古屋・闇サイト殺人事件」の深層を、警察発表ではなく本人たちとの面会や手紙のやり取り、周辺への検証取材と分析、のべ580日の取材によって追った。「命」が希薄になったさえ言われる社会の実態と、その命の重みを問いかける。◆帰宅途中の女性会社員を襲い、殺害したのは、互いに会ったこともなければ本名も知らない間柄の男3人だった。てっとり早くカネを稼ぐ方法を募る携帯電話の闇サイトで、きっかけとなる書き込みをした男は、通帳を騙し取る詐欺事件の執行猶予中にサイトへの書き込みをしていた。応じた2人とともに3日間で錬った計画は、女性を拉致して貯金の暗証番号を聞き出して奪う、そのあとは殺してしまうというものだった。3人で虚勢を張りあううちに「勢いと流れ」で殺害にまで至ったという。

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映像’09 逃げる司法

再審の開始が決定している「足利事件」と「布川事件」、この2つの事件をとりあげ、日本の冤罪の構図を探ってゆく。◆「足利事件」:2009年6月4日、足利事件の受刑者であり、再審請求の請求人である菅家利和さんが千葉刑務所から釈放された。有罪の決め手となったDNA鑑定が全く違っていたことが判明した。検察は全面敗北を認め、再審開始、無罪判決という手続きを待たず、菅家さんの釈放に踏み切ったのだ。これは刑事司法の歴史上、かつてないことだった。◆この検察の行動に歩調をあわせるかのように、6月23日東京高裁も再審開始の決定を言い渡した。一見、菅家さんと弁護団の勝利とも見える事態だったが、足利事件弁護団の佐藤博史弁護士は「これは菅家さんを無罪の罪に陥れた“冤罪の構図”を解き明かす機会を奪うものだ」と反発し、裁判所と徹底的に闘うと宣言している。菅家さんを嘘の自白に追い込んだ警察と検察の責任と、いい加減なDNA鑑定を鵜呑みにした裁判所の責任。それらを自白の下に晒し、冤罪の構図を解明することが阻まれようとしている。◆「布川事件」:1967年8月、茨城県利根町・布川で発生した強盗殺人事件で、2人の男性が犯人として逮捕された。当時20歳の桜井昌司さんと21歳の杉山卓男さんだった。2人は厳しい取調べの中で自白を強要され、自白と目撃証言により、無期懲役の判決を受けた。その後、2人は獄中から無実を訴え続け、1996年に仮出所してからも再審請求の闘いを続け、2005年に水戸地裁土浦支部が再審開始を決定した。現在検察が最高裁に対して特別抗告し審理が続いている。◆この事件では再審請求の過程で多くの、重大な検察の証拠隠しが明らかになった。自白と異なった死因が記された死体検案書、2人のものではないとされた毛髪鑑定書、さらに「現場にいた2人の男は別人だった」という目撃証言まで。この検察の証拠隠しに対して裁判所はまったく無力だ。まもなく、布川事件の最高裁の判断が出る予定だ。◆法治国家といわれるこの国で無実の人間が国家により人生と自由を奪われる。これ以上の理不尽はない。検察と裁判所によって作られた冤罪事件を検証し、その構図を探る。


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