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上映会
開催終了
2020年12月15日(火) ~ 2021年1月24日(日)

番組を視聴する会 第11回 『ぽんぽこ物語』

 いまよみがえるテレビドラマの原点!
 『半沢直樹』も『わたナギ』も全てはここから始まった!!

 『ぽんぽこ物語』は1957年(昭和32年)11月11日から翌年2月22日まで、月曜から土曜まで連続で放送された日本で初めての国産テレビ映画です。『ぽんぽこ物語』が放送された当時は日本でテレビの本放送が始まって5年、テレビ番組は生放送があたりまえの時代でした。そのため、スタジオから放送するドラマには、舞台演劇と同じようにストーリーの展開などに限りがありました。昭和30年代はアメリカから輸入したテレビ映画=『名犬リンチンチン』や『アイ・ラブ・ルーシー』などが人気を博していました。そうした中、ラジオ東京テレビ(現TBSテレビ)は、まだどの放送局も挑んだことのないテレビ映画の制作に乗り出しました。それが『ぽんぽこ物語』です。

 このように『ぽんぽこ物語』は「国産初のテレビ映画」として放送の原野を開拓した歴史的な作品ですが、再放送がなかったこと、『ぽんぽこ物語』終了直後に同じ枠で放送された『月光仮面』がテレビの普及期と重なり空前の大ヒットとなったこと、『ぽんぽこ物語』の収録フィルムが行方不明となったことなどから、次第に忘れ去られ、いつしか「幻の元祖テレビ映画」といわれるようになりました。

 2018年11月、TBSビジョン(現TBSスパークル)の倉庫から、61年ぶりに、この幻のフィルム原盤が発見されました。発見されたフィルムは全部で69缶。映像は全て再生可能でしたが、音声を記録したフィルムは腐食が進んでいたため、映像音声とも再生できたのは51話分でした。TBSではフィルム修復作業を進め、2020年2月に状態がよい12話をDVD化しました。また貴重な原盤は国立映画アーカイブに寄贈されました。

 放送ライブラリーでは、この冬、テレビ史のアーカイブ資料として重要文化財というべき『ぽんぽこ物語』を上映会と公開セミナーで紹介します。
 『ぽんぽこ物語』が放送されたのは63年前の冬。時を超えた映像からのメッセージを感じて頂ければ幸いです。

日 時:2020年12月15日(火)~2021年1月24日(日)
    10時30分上映開始
    ※休館日:12/21(月)、12/28(月)~1/4(月)、1/12(火)、1/18(月)
    ※12/19(土)、1/16(土)は公開セミナー開催のため上映休止
会 場:放送ライブラリー イベントホール
入 場:無料・申込不要/入退場自由(定員30名)
※満席の場合は、席が空くまでお待ちいただきますのでご了承ください。
主 催:公益財団法人 放送番組センター
協 力:TBS、2020「ぽんぽこ物語」DVD委員会


★発掘・復元特別上映会
今回の上映会では、DVD化された12本に、映像・音声ともに復元されたDVD未収録の39本を加えた計51本を上映します。歴史的番組に触れるまたとない機会です。

上映回、スケジュールは こちら

 

注)『ぽんぽこ物語』は63年前に制作された歴史的に貴重な作品です。全73話のうち、68話分のフィルムが発見されましたが、腐食が進んだフィルムも多く17話分は音声を再生できませんでした。
 もっとも状態のよい12話分がデジタルマスタリングされ、字幕を入れ、DVD化されました。
 今回の上映会では、放送史を切り開いた番組の重要性に鑑み、映像と音が再生できた51話分全てを特別公開しますが、映像や音声の状態がよくない部分があることをご了承ください。
 ※事情により上映内容を変更する場合があります。

 

【番組概要】
1957年11月11日~1958年2月22日/月~土曜の帯ドラマ/15週/全73話/各話10分。
主演:小鳩くるみ、脚本:川内康範、音楽:小川寛興。
人間に生まれ変わった二匹の子だぬき(兄・ぽん吉、妹・ぽん子)が離れ離れになりながらも、勇気ある冒険の末、再会を果たすコミカルで楽しい時代活劇。
(放送/ラジオ東京テレビ=現TBSテレビ、制作/東京テレビ映画=現TBSスパークル)

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