北海道羊蹄山麓のある農村の家族をシュールなタッチで描くドラマ。作：安部公房。◆純粋なる故に、虫１匹殺せない１人の少女が、都会から帰ってくる。農家にとって、そんな少女は正気を疑う存在である。ある日、村にはイナゴの大群が発生、畑を襲う。弱者を切りすててゆく強者の論理を、正気と狂気の間に探る。

１９６２年５月、全日本山岳連盟のヒマラヤ登山隊は、かつてイギリス登山隊によって“ビッグ・ホワイト・ピーク”と命名されたジュガール・ヒマール峰の登頂に成功した。高橋隊長の登山日記を軸に、人間の弱さを克服した男たちの記録を綴る。

米国コリジェィト・レベル協会の協力を得て、１９６２年夏から９か月半にわたって、南アジア及び南太平洋地域にヨット取材した記録。使用したヨットは全長４０メートル、８７トン、最大速力１３ノットのスクーナーであるが、なにしろ１９２７年製の年代物。文字通りスリルとユーモアにとんだ水上漫歩である。◆この回はセスナ機でニューギニアの奥地・ハイランド地方を目指す。マウントハーゲンの市場、ミンジの現地人小学校、シングシングというお祭りなどを紹介する。

北海道の東部雌阿寒岳のふもと阿寒村付近で村民が野生のタンチョウヅルに餌付けをしている。村里に餌を求めてくるタンチョウヅルの群れ、春から秋にかけて原野の湿原での抱卵、ヒナの誕生、そして巣立ちまでを観察した。世界でただ１か所確認されているタンチョウヅルの営巣地として知られる釧路湿原での記録。

千葉と茨城の県境の村で、８４歳の老軍鶏師が“おまえの軍鶏は強いが汚い”と言われて奮起し、姿が美しくしかも強いという軍鶏を育てあげようと執念を燃やす。第１３回ベルリン国際テレビフェスティバル最優秀芸術作品賞を受賞。

奥信濃の冬の味覚、野沢菜の話題。◆野沢温泉街にある共同お菜洗い場でのお菜洗い風景、野沢菜の原種を栽培する寺の住職へのインタビュー、漬け込み作業から完成して店頭に並ぶまでの工程など、全国的にも有名な野沢菜について紹介する。

ＮＨＫでは夏休みを利用して、日本の中学３年生５人をアメリカ合衆国に派遣した。中学生たちは一般家庭での宿泊、夏季学校への参加、青少年団体との交流などで、アメリカの生活や文化を身をもって体験する。３週間の米国旅行の紹介と報告をする番組。◆第１回はサンフランシスコからニューヨークへ。そしてワシントンでロバート・ケネディ司法長官を訪問する。

日本各地の新しい姿をその土地の最も適した季節に訪れ、その土地の歴史、文化、生活、気質、そしてお国自慢などをフィルムで紹介する。特に郷土色豊かな話題をとらえ、ナレーションには有名な文学作品や紀行文の一節を随所に織り込み、雰囲気を盛りあげる。（１９８２年３月１０日終了）◆この回は、秋の石川県金沢を訪ねる。