人間国宝に指定された埴科郡坂城町の宮入昭平氏による日本刀製作の全過程を紹介する。◆二人の弟子とともに、炭切り、刀の原料の鉄を打つ姿、宮入氏へのインタビュー等をおくる。

民間放送がシリーズ化した本格的ドキュメンタリー番組のさきがけ。（全２７２回）◆沖縄八重山諸島の黒島はサンゴ礁の上にわずかな土をふりまいたような岩の島のため、飲料水は昔から雨水をためて使う。日照りが続けば、一切の水を遠い島から運んでこなければならない。台風は水をもたらすが、作物の被害が大きい。番組では８月から９月中旬の２カ月半にわたり、水と風と闘う、島の人々の生活を描く。

大都会の地下鉄工事で鉄板のすきまから空を見上げて働く９人の若者の物語。◆都会の舗道には、鉄板が敷きつめられている。その鉄板の下では明日の都会文明を背負って、地下鉄工事が間断なく続けられている。なにげなく鉄板を踏み鳴らし通りすぎる人々は、その下で作業している人の存在など気にもとめない。若者の素朴な願望や夢を穴倉から見た「ちっぽけな四角い空」に託しながら描く。

１９６２年秋に学校教育法が一部改正され、通信制の高校教育は一層の発展が期待されている。通信高校に入学した少年に焦点をあて、その生活の紹介とともに通信教育の問題点を考える。

２１世紀の未来を舞台に、１０万馬力のロボット少年・アトムが活躍するＳＦヒーローアニメ。ふだんは小学校に通うアトムだが、ひとたび事件が起これば敢然と悪に立ち向かう。“マンガの神様”手塚治虫の手による、国産初の３０分テレビアニメシリーズ。モノクロ作品。（１９６３年１月１日～１９６６年１２月３１日放送、全１９３回）◆オカグラ岳に隕石が落ちた。調査の結果、それは宇宙人の惑星改造ロボットだとわかる。宇宙人の技術を知りたい天の川博士は、お茶の水博士たちの反対を無視してそのロボットを動かしてしまう。動き出したロボットは、地球を改造しはじめる。さしものアトムもそのパワーの前には敵わない。

各地の大雪、黒部川第四発電所完成、吉展ちゃん誘拐事件、草加次郎事件、小さな暴力追放運動、「小さな親切」運動、松川事件最高裁判決、吉田石松老無罪確定、東京国際スポーツ大会、藤田航空事故（八丈島）、衆議院解散・総選挙、国鉄事故（鶴見の二重衝突、山陽、高崎線）、三井三池炭鉱事故、テレビ日米宇宙中継、ケネディ大統領暗殺など１９６３年のニュースハイライト。

金の魅力にとりつかれた男女がおりなす複雑な愛と欲望の人間模様を描く。原作：五味川純平（１９６３年１０月４日〜１９６４年３月２７日放送、全２６回）◆貧困から身を起こし、東京で一流の娯楽施設を手中に収めるまでになった青年実業家・千種梯二郎（天知茂）は、ふとしたきっかけでお針子の乾百子（小川真由美）と知り合う。百子の夢は洋裁店を経営すること。彼女が自分の将来を左右することになるとは思いもせず、千種は百子の身体を抵当に２００万円を貸し与える。

民間放送がシリーズ化した本格的ドキュメンタリー番組のさきがけ。（全２７２回）◆街頭に立って募金している傷病兵の多くが、韓国籍であるために、日本政府から補償を得られない元日本兵であることを明らかにし、享楽ムードの自己反省、朝鮮人に対する歴史的な原罪感、戦争犠牲者に対するヒューマニズムの復活を訴える。