曲亭馬琴の「南総里見八犬伝」をもとにした連続人形劇。伏姫がこの世に残した八犬士の活躍は言うにおよばず、怨霊も出れば妖怪もあらわれる、奇想天外な物語を描く。語りは坂本九。（１９７３年４月２日～１９７５年３月２８日放送）

日本古来の「まつり」とは、神を迎えもてなしそして送ることであった。遠く先祖から伝承され今に残る素朴な祭りを題材とし、日本人の心や素顔、生活をとらえるシリーズ。四国各県の放送局（西日本放送、四国放送、南海放送、高知放送）の共同制作。放送番組センター協賛番組。（全１３回）◆高知県室戸市吉良川町に伝わる御田祭りでは、豊作祈願、家内安全、無病息災を祈ることはもちろんだが、ことさらに子宝を願うものとして知られている。番組では、拝殿を舞台に舞われる田楽能や、祭で最も盛り上がる、子宝に恵まれない女性たちが御神体の産んだ神の子の木偶を激しく奪い合う「酒絞り」の様子を伝える。

ある山村の農家に預けられた耳の聞こえない少年・英（ヒデ／松田剣、山崎良一、池田秀一）と、この家の６歳年上の娘ルリ（天田聖名子、真野響子）の間にかよう１５年間にわたる愛情をとおし、人間の出会いとは、愛とは、言葉とは何かを問いかけるドラマ。脚本：水木洋子。◆英題「ＥＮＣＯＵＮＴＥＲ」、英語字幕版。

百済文化研究家・李夕湖さん（韓国扶余文化院長）を主人公に、古代日本と朝鮮半島との文化交流を描いたもので、百済２５代式寧王陵をはじめ、東洋三大美術といわれる慶州石窟庵石仏などを撮影、飛鳥の文化財と対比させながら日本の文化の流れを究明する。

日本古来の「まつり」とは、神を迎えもてなしそして送ることであった。遠く先祖から伝承され今に残る素朴な祭りを題材とし、日本人の心や素顔、生活をとらえるシリーズ。四国各県の放送局の共同制作（全１３回）◆海部郡宍喰町の漁村を舞台に、海の男たちが豪快にくりひろげる夏祭り「竹ヶ島の夏まつり」を紹介する。竹ヶ島は周囲４キロの小島。旧暦４月１６日のまつりでは遠洋漁業に従事する男たちが、最盛期のカツオ漁をおいて島に帰り、みこしをかついで海に入る「海中渡御」をくりひろげる。

１９７１年「仮面ライダー」のスタートによって開幕した変身ヒーローの時代。その翌年より“正義と悪の狭間で苦悩する人造人間”というテーマのもとに制作された作品。ロボット工学の権威・光明寺博士によって、体内に不完全な「良心回路」を埋め込まれて誕生したアンドロイド・ジローは、その「良心回路」の存在ゆえに、正義と悪の感情を持って、苦しむことになる。原作：石ノ森章太郎。（１９７２年７月８日～１９７３年５月５日放送、全４３回）◆ハカイダーの脳を光明寺博士の頭部に戻す蘇生手術を目前にして、白骨ムササビが不気味に迫った。ジローは白骨ムササビを外へ誘導し、ミツ子は手術を決行。博士は奇跡的に意識を取り戻し、半平の活躍により、ミツ子たち三人はダークの手を逃れて基地から脱出。一方、ジローは変身回路の不調によってキカイダーにチェンジできず、白骨ムササビに苦戦するが、博士の修理を受け完全に復活。だが、光明寺一家はダークに囚われ、処刑台の十字架に架けられてしまった。

幕末の京都・祇園、お茶屋「清水政」の後妻となったお夕は夫・政吉の息子栄次郎が家を飛び出すなどつらい日々をすごしていた。折から天下は勤皇方に帰し、幕府に加担していた「竹の家」は祇園内で村八分にされ、主人夫婦が自害した。その場を通りかかったお夕は…。幕末の変転激しい世相とゆれ動く人情の波間に、人間の心理の不条理をついたドラマ。

陰のある優秀な外科医と、彼をとりまく４人の女が織りなすヒューマニズムとラブストーリー。原作：渡辺淳一「無影燈」より。（１９７３年７月１３日〜１０月１２日放送、全１４回）◆第１回。東京の私立病院の外科医・直江（田宮二郎）は、３７才独身。かつて大学講師で末は教授といわれた直江が、突如大学を去ってこの病院へやって来た。外科医としての腕は抜群だが、どこかに影がある。酒はあびるほど飲むし、私生活も謎である。しかし医師としてのあり方には独自の信念を持ち、患者に対しては周囲の心配をよそに的確な治療をする。そんな直江に看護婦の倫子（山本陽子）、院長の娘・美樹子（中山麻理）が好意以上のものを持つのも無理はなかった。