アメリカの原爆製造計画（マンハッタン秘密計画）に推進的な役割を演じた亡命科学者レオ・シラードの行動を中心に、広島に原爆が投下されるまでの舞台裏を描く。生前シラードの残した録音テープによって、アインシュタインの名でルーズベルト大統領に原爆製造を勧める手紙を書いた経緯等を明らかにする。彼は原爆製造計画を推進しながらも、なぜその使用に反対し、核の国際管理を主張したのか。

玄奘三蔵という唐の聖僧が仏教経典を求めて長安（現在の西安）から天竺（インド）へ旅をした史実をもとに、雄大な想像力を駆使して作り出された冒険物語「西遊記」の映像化。三蔵法師を助けて供に旅をする孫悟空、沙悟浄、猪八戒らの活躍を、中国やネパール、チベットの実景ロケを用いて描く。（１９７８年１０月１日〜１９７９年４月１日放送）◆第１回「石猿誕生す」。花果山の石の卵から生まれた猿・孫悟空（堺正章）は、様々な変化の術を使う暴れ者。下界で権勢を振るう悟空は天上界に呼ばれることとなるが、待遇にへそを曲げて暴れ回る。そして釈迦如来の力によって孫悟空は天界から追放され、岩の下に封じられてしまう。

走り高跳び屋外記録２ｍ２２？、屋内記録２ｍ１７？。小川選手がこの記録を出したのは名古屋市の養護学校で、知的障害を持った子供たちの先生になってからだ。彼が担任しているのは、高等部の生徒１５人。番組は、「自分が記録を出したように、彼らにも“不可能”はないはず…」と信じ、子供たちと共に可能性に挑む小川先生の青春を描く。

殺人事件にからめて、少年期の女性への憧れを情感豊かに描いた松本清張原作のドラマ。◆大正１５年（１９２６）夏、土砂降りの天城山中で流れ者らしい男が殺された。発見された小さめの足跡から犯人は女であると目され、前日連れ立って歩いていた３人の男女のうちの女性が捕らえられるが、事件は結局迷宮入りになる。数十年の月日が流れ、定年を前にした刑事・田島はこの事件を調べ直そうと現地を訪れる。

広島管絃祭と呼ばれる住吉神社の夏祭は、旧暦大潮の６月１４、１５日に行われる。「住吉さん」は、「とうかさん」「えべっさん」と並ぶ広島市の三大祭りであり、広島を代表する夏祭りである。◆その目玉となる行事は、初日に漕伝馬（こぎでんま）に引かれ川に漕ぎ出す御座船の巡幸。御神体を遷した御座船は元安川の明治橋傍を出発し、約１キロ上流の空鞘神社まで漕ぎ上がる。そして水上で「お里帰り」神事の後、Ｕターンして本川を下り、住吉神社へ還御される。空鞘神社前まで逆上るのは、昔住吉神社が空鞘神社の摂社であった関係からきている。この御座船を引くことを「漕伝馬」と言い、元気な氏子若衆の漕ぎ手１４人、それに水先案内、音頭取り、太鼓打ち、笛吹き、采振りなどが乗り込む。采振りは１６歳の男子が勤め、舳大樽上に立ち、五色の御幣を振って調子を取る。１４丁の櫂で漕ぐ漕伝馬は舟足が早く、浅野藩のお墨付きで海上取締りを受け持ったと言われ、高く揚げた御用提灯が藩お抱えの水主衆の伝統と心意気を物語る。

世界で二番目に成立した共産主義国家、モンゴル人民共和国。この国で年に１回開かれるスポーツの祭典、ナーダムを中心に、家畜とともに草原で暮らす人々の生活を、この国を訪れたことのある作家・司馬遼太郎氏の話を交えて、テレビカメラではじめて紹介する。

　世界中の人々の暮らしぶりや自然を紹介する、海外取材ドキュメンタリーシリーズ。全米写真家協会プロフェッショナル最高賞を受賞し、国際的にも評価された。（１９６６年１０月９日～１９９０年９月１６日、全１０００回）◆中生代は、地球の気候が温暖で植物が大繁茂した時代である。多くの恐竜が豊富な植物を食料として巨大化していった。中には、二本足では体重が支えられなくなり、四ツ足に戻るものもいた。肉食性の恐竜も出現するが、まだ小数であった。アメリカでの三畳紀からジュラ紀にかけての地層発掘を含め、恐竜巨大化の時代と激烈な生存競争がその原因にあったことを描く。

人生経験豊かな著名人が、これまで出会った人や、思い出の出来事について、問わず語りで話す。（１９７８年４月６日〜１９８１年３月１２日放送）◆第１回は、この前年に文化勲章を受章した作家の丹羽文雄氏。四日市市の寺に生まれ、４歳の時、母親が家出、小学生のとき再会した。丹羽氏に、ひとり息子の母への愛と憎しみを語ってもらう。