食糧が戦略物資となった現在、食糧の６０〜７０％を輸入に頼っている日本で「もし輸入食糧が途絶えたら」をドラマ仕立てで想定するドキュメント。農林省のスタッフが緊急食糧自給対策を点検・分析した結果を示し、豊かな暮らしの裏に隠された大きな問題を提起する。

明治の文豪として、また軍医としても最高の地位まで昇りつめた森鴎外の「心」を描く３時間ドラマ。◆東京大学医学部を卒業した林太郎（鴎外／演：江守徹）が陸軍軍医としてドイツに留学、ドイツ人女性と恋に落ちた青春時代、親の決めた結婚への不満から離婚、乃木将軍との交流、官僚（軍医）と作家の板ばさみと、その心情をじっくり追う。

１９０８年（明治４１）６月、ブラジル・サントス港に日本人移民が上陸して以来７０年、ブラジル各地で日系人が活躍しているが、移民の多いサンパウロ州では年に１度、各地で“のど自慢”が開かれる。これらに出演する１世から３世までの歌や表情を通して、故国によせる心情や思い出を描き、７０年におよぶ移民の歴史をつづる。

山下家の五つ子の１歳から２歳までの一年間の成長記録。◆超未熟児として生まれた五つ子は、満２歳の誕生日を迎える。幸い異常がなく、その成長過程は超未熟児成長の貴重な記録である。さらに、２歳を迎えて自我の芽生えも見られるようになり、同一環境で育つ五つ子たちの相似性、適応行動が注目される。日常の様子や５人の個性、名付け親である清水寺の大西良慶管主との対面などを紹介し、彼らの成長ぶりと、その医学的意味を追う。

ＮＨＫテレビの本放送の開始は１９５３年（昭和２８）２月１日。当時、ＮＣ９があったらどんなニュースショーになっていたか。基地反対闘争のはしりとなった内灘射爆場、敗戦の落とし子・混血児、日系一世の米市民権獲得など、内外ニュースの今昔を再現。２５年の時差とニュースの変遷を紹介する。司会は磯村尚徳。テレビ放送開始２５周年記念番組。

大正時代のおてんば娘“はいからさん”花村紅緒が、婚約者の伊集院忍と花も嵐も踏みこえて結ばれるまでを描く。同題の人気漫画のアニメ化。原作：大和和紀。（１９７８年６月３日〜１９７９年３月３日放送、全４２回）◆母親を早くに亡くし軍人の父と乳母に育てられた紅緒は、１７歳にして凧あげや木登りをし得意は剣術というじゃじゃ馬娘。ある日自転車で木に衝突したときに出会った、気障で笑いじょうごの若い軍人が家へ来ているのに驚く。さっそく剣の勝負を挑んだが、なんと相手は自分の婚約者だった。

運動具店を舞台に、日常のささやかな出来事を描く。（１９７９年２月２２日終了）

世界で二番目に成立した共産主義国家、モンゴル人民共和国。この国で年に１回開かれるスポーツの祭典、ナーダムを中心に、家畜とともに草原で暮らす人々の生活を、この国を訪れたことのある作家・司馬遼太郎氏の話を交えて、テレビカメラではじめて紹介する。