上海のごく普通の市民が暮らす、張家宅居住区にカメラを据え、庶民の素顔、人情、考え方をとらえた記録。◆この街の朝は早い。人々は四時半に起きて、市場へ朝食の材料を買いに出かける。一人のおばあさんをつかまえて、収入や生計について問いかける。細い路地裏をまわって一軒一軒の家を訪ね、どんな食事をしているのか、どんな部屋に住んでいるのか見せてもらう。この日引っ越してきた新婚家庭の結婚披露パーティでは、「これまでは新聞報道をオウム返しにしてきたが、これからは自分の理想と信念で話す」と教師が語り、中国の体制の変化を思わせる。

討ち入りでは吉良側に死者１６人、赤穂浪士側には死者はなかった。戦いは完全なワンサイド。が、巷間有名なこの赤穂浪士討ち入りの模様は、実は後世の脚色で事実とはかなり違っている。史料をもとに“実説・討ち入り”を紹介。また、上杉家は早くから吉良への援助の手を引いていたほか、幕府も意図をもって討ち入りを黙認していたという新・真説も提示する。

「百獣の王」として人々に親しまれているライオンも、野生の生態は知られていないことも多い。そこでケニアのアンポセリ国立公園に生きるライオンの雄（ソバ）、雌（エバ）各一頭を麻酔銃で眠らせたうえ、無線発信機つき首輪をとりつけ彼らを追跡。野生ライオンの獲物狩り、交尾、出産、子育てとその生態をつぶさに記録、人間と動物たちのかかわり合いを考える。

ＵＦＯに乗ってやってきた娘コメットさんが、地球人の素晴らしい愛や生き方を探す。１９６７年のヒットシリーズのリメイク。（１９７９年９月２４日終了）◆星から来た不思議な娘コメットさん（大場久美子）。地球へ愛を探しにやってきたという。地球へ来て迷子の自分に気づいてくれた最初の人・園田君が留学をするというので、はじめてプレゼントを買って贈る。

俳句革新をはじめ、近代文学に金字塔を築いた正岡子規は、脊椎カリエスを病み晩年はほとんど病中にあった。全身に走る激しい痛み、しかし夜を徹して俳句に添削を続け、また驚くほどの食欲、そしてわがまま一杯に欲求を投げつける妹・律への狂気。それらのすべては、生存中は公表されなかった彼の日記「仰臥慢録」に克明に記されている。子規の後半生を、生涯の介護人となった妹・律の目を通して描く。

　世界中の人々の暮らしぶりや自然を紹介する、海外取材ドキュメンタリーシリーズ。全米写真家協会プロフェッショナル最高賞を受賞し、国際的にも評価された。（１９６６年１０月９日～１９９０年９月１６日、全１０００回）◆中生代も終わりに近づき、温暖な恐竜の大地に寒冷気候が忍び寄ってくる。冷たくなった海の中で、プランクトン、アンモナイト、魚竜などの死が始まる。陸上では、植物が寒さに適応して変化を始める。空の覇者となった翼竜も、翼長１５メートルと怪物的に巨大化してかえって安定を欠き、地に落ちた。繁栄と死が交錯する絶滅前夜を描く。

旅の写真屋をしていた両親を急な病気で失った少女ペリーヌの、長い旅と誠実な働きが報われるまでを描く。原作：エクトル・マロ「アン・ファミーユ」。カルピスファミリー劇場（世界名作劇場）。（１９７８年１月１日〜１２月３１日放送、全５３回）◆旅の写真屋だった父エドモンを病気で亡くしたペリーヌ。インド生まれでヨーロッパには不慣れな母親マリを励まして、国際結婚に反対して父を勘当した祖父ビルフランを訪ねろという父の遺言に従って、フランス・マロクールへ向けて旅立つ。旅費づくりのために写真屋を続けようとするが、不慣れなペリーヌの口上では客が集まらない。

わらべ歌のメロディーは、ピンクレディーのヒット曲につながっている―。このような仮説の元、日本の詩情と現代に生きる日本音楽の流れを探った音楽ドキュメンタリー。全１３回。◆第４回は、宮廷の儀式音楽について考える。【番組内に登場する地名、人名、役職名、引用資料等は制作当時のものです。現在とは異なっている場合があります】