どうどの山から金色の鳥が飛び立てば、この村は幸せになるとな…。じいさまとばあさまから昔の言い伝えを聞かされた太郎は、いてもたってもいられなくなり、魔物がいるというどうどの山へ向う。そこで出会った飛べない火の鳥のために命の水を求めて、さらに恐ろしい大蛇の御殿へ…。空飛ぶ馬にまたがったまえがみ太郎がいろんな仲間に助けられながら村を救う、勇気と冒険にあふれた物語。原作：松谷みよ子。（１９７９年４月２９日放送）

マシュウ、マリラ兄妹に引き取られたそばかすだらけで空想好きな赤毛の少女アン。親友のダイアナやライバルのギルバートの友情に支えられて、美しく聡明な娘に成長していく。物語の舞台は自然が美しいカナダ東部のプリンス・エドワード島。原作：ルーシー・モード・モンゴメリ「赤毛のアン」。世界名作劇場。（１９７９年１月７日～１２月３０日放送、全５０回）◆第３回。一夜明けて、まばゆい光の射すグリーン・ゲイブルズ。窓から見える桜の木や小川に感動するアン。アンはマシュウの家の皿洗いや掃除をするが、マリラはアンがよく働く子であることに気付く。しかし、アンは午後には孤児院に送り返されるのだ。

戦後、日本中にまたたく間に浸透したテレビ放送を舞台に、ＣＭという分野を開拓した男の人生を描くドラマ。かつて「ＣＭ界の黒澤明」といわれ、関連のあらゆる賞を受賞した鬼才・杉山登志の生と死をもとにしている。◆広告代理店の社員・西本の紹介によりＣＭ制作会社でアルバイトをはじめた俊介は、やがて独立した。華やかな人生、しかし俊介の心の片隅には、祖父も父も３５歳で自殺しているということが強迫観念としてこびりついていた。

北海道東岸にある大黒島はコジロウミツバメ、ウミウ、セグロカモメなど海鳥の繁殖地。カモメのひなと親鳥とのコミュニケーションは鳴き声によるものであることを、北海道大学の狩野康比古教授の協力で確認することに成功。ウミウの卵やウミツバメを捕食するカモメ、ノゴマ、コヨシキリなど野鳥の生態を紹介する。

頼朝、頼家、実朝の源氏三代と、情熱の女・北条政子の生涯をたて軸に、関東武士のエネルギーを描くことによって、新しい視点から鎌倉時代を浮き彫りにする。ＮＨＫ大河ドラマ第１７作の総集編。全５回。原作：永井路子。◆第４回「頼家無惨」。１８歳で将軍となった頼家（郷ひろみ）は、未熟な治世と身内の比企一族の偏重で、北条をはじめ鎌倉の家人たちの不評をかう。北条義時（松平健）は頼家が病に伏した機をみて比企一族を抹殺、回復した頼家を出家させて修禅寺へ送る。あとを継いだ実朝（篠田三郎）はまだ幼く、北条時政（金田龍之介）が執権となる。義時は禍根を断つため頼家を殺させ、政子（岩下志麻）を悲しませる。

マンションのローン返済に苦しみ、一室を他人に貸すことにした若夫婦と、そこへ入居して来た老夫婦の奇妙な共同生活を描く。◆憧れのマンションを購入したもののローンの重さに耐えかねた野上夫婦は、一室を貸して収入の足しにしようと決めた。入居してきた斉藤という老夫婦は転勤している息子が戻るまでのことだといい、野上夫婦の親切もかたくなに拒む。

世界中の人々の暮らしぶりや自然を紹介する、海外取材ドキュメンタリーシリーズ。全米写真家協会プロフェッショナル最高賞を受賞し、国際的にも評価された。（１９６６年１０月９日～１９９０年９月１６日、全１０００回）◆アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園は、日本の四国とほぼ同じ大きさの大草原。ここにはヌーと呼ばれる牛に似たウシカモシカ６０万頭、シマウマ３５万頭がいるが、彼らは水と新鮮な草を求めて大移動を行う。半年がかりでヌーの移動の模様を追った記録を２週連続で紹介する前編。アフリカの大草原の雨は１００万頭のヌーやシマウマに、恵みと試練の両者を与える。湖を泳ぎ渡るヌーたちは、多くの犠牲を出しながらも、全力でその大移動を乗り越えてゆく。

苦しみ、悩みが海のように果てしなく広がる世界に生まれ、死に至る人の一生。それは流れに浮かぶアシの葉の舟にもたとえることができる。手さぐりでしあわせを求める人間の姿を、薄明にさおさす小舟に託して描く音楽ファンタジーで、日本の伝統的な新内や念仏などの唱法をとりいれた劇的音楽作品。原作：水上勉「盲いの人」