札幌の歴史や文化を地元局ならではの視点で捉える。◆明治１３年に洋風ホテルとして建てられ、現在は中島公園に移された豊平館を再発見する。

中部山岳国立公園の中、梓川に沿ってひらけた標高１５００メートルの細長い盆地、上高地。８月中旬の上高地を訪ね、梓川がつくる独特の自然、その変化に富んだ雄大な原始景観の背景を伝える。

ドイツから２，８００キロ、８つの国を経て黒海に注ぐドナウ河。その手前でヨーロッパ最大の三角洲をつくり、３百種、百万羽を越える鳥類をはじめ、動植物が見られる。デルタの自然と、リポバ人の生活を覗く。◆ここには豊かな生態系があり、アフリカに旅するモモイロペリカンが代表的な鳥だ。◆２５０人ほどのリポバ人は、かつてロシアに住んでいたが、１８世紀、ピョートル１世の髭を剃れという命令に反発して逃げてきたのだという。家の彩色、屋根の葺きかた、十字架、何もかもがユニークだ。◆ドナウ・デルタ

南北両アメリカ大陸をつなぐちょうどまん中、ホンジュラスで、１０年前からアメリカ、ペンシルベニア大学の発掘調査が続いている。その重大な発見を伝える。◆コパンの遺跡は、地上にあるのが１６代王のもの。その地下には、何代もの王の都が積み重なって眠っていた。最下層から出た真っ赤に彩色された頭骨は、初代王のものなのか。もしそうなら、マヤ文明史が塗り替えられる。◆３，４００年前から人が住むマヤ遺跡。正確な暦や、マヤ文字、３万点を超える遺物も残っている。◆コパンのマヤ遺跡、テオティワカン、ティカル、チチェン・イツァー

太平洋戦争の記録画保存をめぐる戦後秘史を発掘する。◆現在、東京国立近代美術館に保存されている１５１点の戦争記録画は、戦後アメリカに接収されたが、１９７０年、永久貸与という形で日本に返還されたものである。しかし、それが誰かの手によって、何のために集められたのかは明らかにされていない。その謎を解くカギが、戦前戦中に朝鮮半島で活躍した画家・山田新一であった。山田は、戦中、陸軍美術協会に加わり、記録画を描いた人物の一人である。そして１９９１年、膨大な資料を残し没した。敗戦直後からＧＨＱと一緒に戦争記録画を収集したいきさつを書いた手記が発見された。

広島には県立美術館をはじめ、多くの美術館があり、その環境、建物、収蔵品に特長をもち、多くの人に親しまれている。県内１３の美術館から、それぞれ２点の収蔵品（絵画、彫刻、書、陶磁器等）を推薦してもらい美術館の環境、建物を含めて、毎回１作品を取り上げる。今回は圓鍔勝三の彫刻「初夏」。

約束と友情をテーマに生きる勇気を描くドラマ。◆事故で妻子を失った民男は、自暴自棄な毎日を過ごしていた。ある日、町で幼なじみの千晶と２０年ぶりに再会する。民男と千晶と啓介は共に灯台守の子として育った。千晶は離婚後、息子の崇を一人で育てているという。民男は千晶と啓介と３人で冬の海で鯨を見たことと、いつかまた３人で鯨を見ようと約束したことを思い出す。自分の喪失感を癒せるのは鯨しかない。そう考えた民男はすがる思いで千晶を訪ねるが断られ、代わりに崇を誘って鯨を見に高知へ向かう。崇を連れ出された千晶は啓介と共に民男を追う。

１９９９年１０月２３日、横浜・はまぎんホールで行われたシンポジウム「放送ライブラリーフォーラム’９９」の模様を伝える。現在のテレビ放送における健康・医療番組ブームの背景について、また医療報道の問題について話し合われた。パネルトークの出演は北里大学教授・養老孟司、ノンフィクション作家・中島みち、ＮＨＫエンタープライズ２１プロデューサー・林勝彦、コーディネーターはフジテレビ報道局・黒岩祐治。