世界に広がる新しい文明病ともいうべき学歴社会を先進国、発展途上国の教育現場からとらえ、特に高学歴社会である日本の現状を見直す。（８月２０日〜２４日、全５回）

語り手自らが名作文学ゆかりの地を訪ね、風景やそこに暮らす人々に直接ふれることで、その作品世界を再認識してもらおうという文学紀行番組。第１集～４集まで制作・放送された。（第４集／１９７９年１０月６日～１９８０年３月２９日放送、全２６回）◆この回は、下村湖人の「次郎物語」（１９４１年）を取り上げる。女優の中村久美が、下村湖人の生まれ育った佐賀と「次郎物語」を書いた東京を訪ね、湖人にとって「次郎」はどのような存在だったのかを探る。佐賀には湖人の生家だけでなく、「次郎物語」にも登場する青木病院や、正木老人の家の跡が残る。佐賀は「葉隠」発祥の地でもある。湖人を知る人たちの話から、次郎には湖人自身が色濃く投影されていることが裏付けられていく。

東京湾で冬を過ごす１０万羽とも２０万羽ともいわれるスズガモの生態を、ヘリコプターによる空中撮影をはじめ水中カメラや夜間撮影用特殊カメラを駆使して多角的にとらえた。スズガモの夜間のエサ場への移動、またテレビカメラでとらえた水中のスズガモの珍しい生態は迫力満点である。

いま地震が発生したらどんな災害をもたらすのか。震度６を想定した実験や、各種シミュレーションによる二次・三次災害の恐れ、人間心理をも含めた都市災害の怖さを身の回りの現実として考察していく。

伝統的な日本の民家について、１７〜１８世紀に建てられた南関東の農家２軒を訪ね、建築様式や生活の知恵に基づいた様々な機能などを紹介する。◆関東平野の西部、武蔵野台地のあたりは江戸時代に新田の開拓が盛んに進めらた。埼玉県所沢市にある小野家のかやぶきの素朴な住宅は、武蔵野に多かった江戸時代開拓農家の一つの型をとどめている。一方横浜市の多摩丘陵に建つ関家住宅も江戸時代の名主の家としての特徴を表している。

英国のタニゾコドンという小さな村で、陶芸職人のマイヤーじいさんが、酔っ払って作った長い耳に短い尾、兎のような足と耳を持った青い体のトンデモネズミは、生命を得て動き出し、仲間を求める旅を始めた。彼は、お化けのドロロンや飛行機乗り気取りの鷹キャプテンホーク、寂しがり屋の女の子ウェンディ等、素敵な仲間に出会う。だがなぜか彼らは口をそろえて、トンデモネズミはトンデモネコに食われる運命にあると言うのだ。原作：ポール・ギャリコ。（１９７９年６月３０日放送）

戦後、日本中にまたたく間に浸透したテレビ放送を舞台に、ＣＭという分野を開拓した男の人生を描くドラマ。かつて「ＣＭ界の黒澤明」といわれ、関連のあらゆる賞を受賞した鬼才・杉山登志の生と死をもとにしている。◆広告代理店の社員・西本の紹介によりＣＭ制作会社でアルバイトをはじめた俊介は、やがて独立した。華やかな人生、しかし俊介の心の片隅には、祖父も父も３５歳で自殺しているということが強迫観念としてこびりついていた。

北アメリカ東部の自然を舞台に、人間に育てられたリスの子が野生にもどるまでを描くアニメ。原作：アーネスト・Ｔ・シートン。（１９７９年４月７日～９月２９日放送、全２６回）◆第１話「ねこの子はりす」。灰色リスのバナーは生まれて間もなくの時から人間に飼われており、家のネコを母親がわりに大きくなった。ところがある夜、飼い主の家が火事になり、母ネコと離ればなれになってしまう。翌日、犬に追いかけられて夢中で逃げてきたバナーは、知らないうちに薄暗くて不気味な森の中にいた。