明治維新に出発した近代日本は、アジアの大国になりながら、昭和で敗戦の破局に至った。作家・司馬遼太郎氏がその昭和へ至る歴史を、明治・幕末まで遡って語るシリーズ。（全１２回）◆江戸期、日本のリアリズムは、独特の発達をとげる。また、儒学はアジアには珍しい清廉な官吏の伝統をつくっていく。しかし、儒教倫理の束縛の強い中国、朝鮮は停滞を続けた。アジアとは一体何か。第２回では、福沢諭吉の“脱亜論”の新しい読み取りを通し、私益と公益が複雑にからんだアジアの実像に迫る。

毎週日曜の朝に、岡山・香川県下の町おこし、村おこしにつながる新しい動きを、産業や観光の面から捉えて伝える。また、その週のホットニュースにもスポットを当てる。

職場での男女平等が喧伝されるなか、恋や結婚や仕事を選択するか両立ををめざすか、女ならではの問題はまだ多い。職場恋愛をからませて現代ＯＬ事情をいきいきと描く。◆典子（斉藤慶子）とミキ（手塚理美）は家庭用品メーカーに同期入社した仲良しだが、典子はおくてで純情、ミキはドライな発展家と性格は正反対。典子は同じ課の晃司（大和田獏）と交際中で両親にも紹介している。新任の女性課長・高木（野際陽子）にも認められ、仕事も楽しい。ところが晃司が大阪に転勤になり、まもなくミキが晃司の大阪の女のうわさを聞きつけてくる。

向田邦子が若いころの家族の思い出をつづった随筆集をドラマ化。家族が肩をよせあい、いたわり合ってけんめいに生きていた戦前の暮らしを情緒たっぷりに見せる。いばりかえっていつも家族を叱りつけていた父（杉浦直樹）、しかられながらも子どもに対しては父の立場をかばい、やさしかった母（吉村実子）、父から責められながらも遊びぐせが抜けなかった祖母（沢村貞子）、そんな一家の出来事を長女の私（長谷川真弓）の目を通して描く。

「シルクロード」に続く本格的な日中共同取材番組の第２弾。世界４大文明の一つ、黄河文明を生み育てた黄河全流域を旅し、千変万化の大自然、文明と歴史、さまざまな民族の暮らしを混然一体としてとらえる。全１０回の大型ドキュメンタリーシリーズ。（１９８６年４月１３日〜１９８７年３月８日放送）◆第１集は、中国の歴代王朝が威信をかけてつきとめようとした河源探索の旅。チベットの結婚式、黒くび鶴、白唇鹿、高原の真珠といわれるオーリン、ザーリンの２湖、無数の沼沢が星空のように散らばる星宿海。難航の果てにたどりついた黄河の源は、夢幻のような高原の一角にあった。

徳光和夫アナウンサーがキャスターを務める情報番組。この回の特集では、小笠原諸島の中心をなす父島とその周辺の島にスポットをあて、人々の生活や島の様子を紹介する。◆小笠原諸島は、東京から南南東約１０００キロの太平洋上に浮かぶ太陽と海と緑の楽園である。海底火山の隆起でできた島々は変化に富む景観をなし、亜熱帯性気候で１年中泳げる。また海の透明度は世界有数を誇っている。

盲目の老女と知恵遅れの娘とのあいだに通う人間愛を描く。◆家族にもやっかい者扱いされていた知恵遅れのまり子を全盲のマッサージ師静枝が引き取って世話をする。静枝の忍耐づよい、深い愛情によってまり子の心はしだいに成長する。ふたりは互いに必要な存在となり、しっかり手をつなぎあって生きていく。

社会の第一線で活躍する独身キャリアウーマンたちが、いつか訪れる“老い”に対し不安を抱きながらも、自分の人生をどうとらえ生きてゆくかを描く。◆未亡人・佐和子の経営する喫茶店には、女流建築家の由紀、雑誌編集者の悦子、飲み屋のおかみ・かのえ、病院の婦長・節子、スーパー店員・治子、そして陶芸家の静子らが集まってくる。職業も生活も違う独身中年の彼女たちは身を寄せあい、老後の共同生活設計や、はては墓を作る計画まで相談しあう。そんな折り、かのえが急死。彼女には身寄りがないはずなのに、娘と名乗る松栄が現れた。