「心中宵庚申」「おさんの恋」に続く近松門左衛門シリーズ第３弾。義兄と妹のかなわぬ恋の結末を描く。近松の「新版歌祭文（お夏狂乱）」を題材にしながらも、“お夏”という名前と播州室津という場所を借りただけの秋元松代オリジナル脚本で、現代版ギリシャ神話を目指した。◆姫路の海産物問屋、但馬屋の娘・お夏（太地喜和子）は、腹違いの兄・十兵衛（中村嘉葎雄）をひそかに慕っていた。十兵衛がお菊（いしだあゆみ）を妻に迎えると知った日から、お夏は京都・冷泉家の奥勤めに出る。しかし５年後、久々に里帰りすると、お菊は離縁されていた。

統廃合の危機にある山間の小規模小学校を舞台に、青年教師と児童との別れまでを描く。◆鹿児島県北部の山間部にある蒲生町立新留小学校は、児童６人、教員４人の小さな学校である。５、６年生を担任する留末先生は着任して３年目。外からの刺激が少ない子ども達に、ミニ校ならではの素晴らしさを自分達で作っていこうと呼びかけ、時に厳しく、時に楽しく向き合ってきた。演劇や野外学習なども通して、知識だけでなく、体も心も育てていく。しかし、先生は翌年春からの国内留学が決まる。

第一次世界大戦が終わり、初めて国際政治の表舞台に登場した日本が、その後どのようにして太平洋戦争に突入していくのかを国際的視野で描くドキュメンタリーシリーズ。◆第５集。軍縮時代、太平洋に交錯した日米双方の知られざる戦いを、アメリカで発掘した未公開資料などをもとに描く。オレンジとはアメリカが仮想敵国・日本につけた暗号名である。いかに太平洋を渡り、日本を撃つか。アメリカは「オレンジ作戦」の名のもとに、極秘裏に対日渡洋作戦をたてた。１９２４年（大正１３）のことである。ワシントン軍縮会議にいたる１０年間は、比較的平穏な時代であったといわれる。だが、水面下では鮮烈な戦いが始まっていた。

平凡な高校生の少女がふと知り合った中年の男性を慕い、大人へと脱皮していく姿を描く。原作：赤川次郎（１９８６年５月２３日〜７月１８日放送、全９回）◆青葉女子高校２年生、１７歳の沖野瞳（荻野目洋子）は陸上部の選手。練習とおしゃべりに放課後を費やす毎日だが、最近は友人のデートの話を聞かされてばかりでつまらない。ある日、中年男性の声で自宅に電話がかかってきた。どうも母親への連絡らしい。気になる瞳は声の主・梶川（北大路欣也）に会いに出掛ける。

１９８８年（昭６３）春の完成をめざす瀬戸大橋の工事が、急ピッチで進められている。このビッグ・プロジェクトには、わが国が世界に誇る橋梁技術の粋が結集されるが、その最前線に立って活躍するのは橋梁特殊工、いわゆるとび職の集団である。その数およそ１０００人。命綱一本に身を託す彼らの“技”なくしては工事は一歩たりとも進まない。番組では、瀬戸大橋工事の最後のハイライトといわれる１３００トンの巨大橋桁架設を中心に、１９８６年（昭６１）４月から約６カ月にわたる工事を追った。とりわけ高所作業足場での密着取材と映像は、とび職の厳しい仕事ぶりを良く描いたとして好評であった。

地球から５人の赤ん坊がさらわれた。そして２０年後、大帝ラー・デウスの率いる改造実験帝国メスが再び地球に魔の手を伸ばした時、５人はフラッシュマンとして宇宙から地球に帰って来た。スーパー戦隊シリーズ第１０作。◆改造実験帝国メスは、宇宙のさまざまな生命体の遺伝子を集め、未知の生物を作り出そうとしていた。ある夜、新宿の上空に巨大な飛行物体が現れた。それは、地球侵略をたくらむ飛行要塞ラボーだった。フラッシュ星に５人の若者が集まった。

自らの人生に疑問を感じはじめた女性３人が、それぞれの悩みを胸に“グルメ旅行”へ出発、旅先で新たな人生を発見する。（１９８６年４月１日〜４月３日放送、全３回）◆みつ江（酒井和歌子）は、女子高時代の先輩・栄子（香山美子）と後輩の百合（岡江久美子）を誘い、長崎・雲仙、博多、神戸へ３泊４日の旅に出た。みつ江には実は、皆に内緒の目的がある。夫へのあてつけにはじめた浮気がただの火あそびでは済まなくなりそうなので清算したいのだ。

アメリカ西部に住んでいた少女ポリアンナは、牧師の父ジョンを亡くし、ベルディングスビルに住む叔母パレーのもとに引き取られて暮らすことになった。ポリアンナはさまざまな不幸にもめげず、ジョンから学んだ「よかったさがし」をしながら、周囲の人たちと打ち解けあっていく。原作：エレナ・ホグマン・ポーター「少女パレアナ」「パレアナの青春」。ハウス食品世界名作劇場。（１９８６年１月５日〜１２月２８日放送、全５１回）