福井県一乗谷の朝倉氏遺跡に復元された、湯殿跡庭園、南陽寺跡庭園、諏訪館跡庭園を紹介し、室町末期につくられた庭の石組から往時の姿をしのぶ。居館跡から発掘された耳皿、腰をかけられる平らな石を交えた石組から、しばしば迎えた足利将軍家を曲水の宴でもてなしたことがわかる。戦国の世をよそに催された宴を、石組だけになった庭からうかがうと、栄枯の縮図を見る思いがする。日本庭園の演ずる視覚的ドラマ。◆放送番組センター協賛番組

歴史の始まりと同時に人は歩き始めた。東と西、南と北、絶え間のない交流が人類の壮大な文明を作った。◆人が歩いた道の１つ、シルクロード、砂漠の上に市ができ、繁栄したと思ういつか見捨てられて砂漠に戻る。満潮と引き潮の繰り返しの中で人は宇宙と対話をし、神に願う。その度にいろいろな営みを行ってきた。しかし引き潮はすべてを洗い流し、忘れさせる。現代がどちらにあるにせよ遺産は損なわないことである。

　「科学の目」を持って世界を紹介する、科学ドキュメンタリー番組。（１９７５年４月６日～１９８６年１２月２８日）◆日本ではＳＬファンに惜しまれつつ姿を消そうとしている蒸気機関車が、世界では電気やディーゼルに押されながらもなお活躍する姿を特集する。

原爆を体験した市民が描いた絵と、本人の証言でつづるドキュメンタリー。◆ＮＨＫ広島局が行った「原爆の体験を絵で伝えよう」という運動は、一人の老人が局に寄せた一枚の絵がきっかけで始まった。テレビのローカル番組、お知らせなどを通じてその輪は広がり、市民の間から寄せられた絵は２２００枚に達した。どの絵もまぶたに焼きついた被爆の体験を、絵心のないもどかしさの中で、精一杯描いたものであった。

大阪の街を舞台に、血のつながらない鮎子、彩子、美紀の三人娘が、恋や友情や仕事の中で次第に新しい連帯感を得る姿を、明るくユーモラスなタッチで描く。原作：田辺聖子。ＮＨＫ連続テレビ小説第１６作。（１９７５年１０月６日〜１９７６年４月３日放送、全１５０回）

小さな町のたった一つの交番を守る警察官（大滝秀治）。その町に、日夜、ＵＦＯが現れるという大事件が発生する。「出たァ」の一言で、町民みんなが空を見上げて道路に飛び出してくる。いたずらに住民に不安や動揺を与えてはいけないという職務にしばられ、交通事故の発生を怖れ、ＵＦＯ目撃で興奮する家族につきあげられ、マスコミの取材の矢面に立たされ…。右往左往する警官の姿を描く。

町ネズミのガンバが船乗りネズミたちと一緒に、イタチ一族に滅ぼされかかっている島ネズミたちを救いに冒険の旅に出る。イタチ一族の支配を覆そうとするネズミたちの闘いを描くアニメーション。（１９７５年４月７日〜９月２９日放送、全２６回）◆海をひとめ見ようと港へやってきた町ネズミのガンバとボーボは、船乗りネズミのヨイショが主催するパーティに紛れ込んだ。そこに突然、傷だらけの子ネズミ・忠太が現れる。故郷の夢見ヶ島を白イタチ・ノロイの支配から救って欲しいという彼の訴えに、ガンバは旅立ちを決意。ボーボ、ヨイショに加え、物知りのガクシャ、医者で酒飲みのシジン、クールなイカサマの計７匹の仲間はシッポを立てて冒険の海へと出発した。

１９７３年（昭４８）から２年間にわたって収録した「山梨の祭り」の記録をもとに郷土史研究家上野晴朗氏が書き下ろし、上条たけし氏が作曲した合唱組曲「甲斐の四季」を、桐原ふじ子さんとその合唱団、天野宣氏と若衆連など総勢約７０人が演奏。甲斐の国の四季の移り変わりや各地に伝わる祭りや風習を描きながら真のふるさとをうたいあげる。