岩手県平泉町に伝わる民俗芸能を通して、藤原氏三代が遺した文化とそれらを継承する地元の人々との関わりを、四季の移り変わりとともに紹介する。毎年５月の初め、中尊寺と毛越寺で行われる「藤原まつり」には、多くの観光客が訪れる。呼び物のひとつである能『秀衡』は、中尊寺参内の能楽堂でしか演じられない。加えて、地唄いを地元町民が、舞いと囃子を中尊寺の僧が受け持つという、独特の上演形態を持っている。

世界中の人々の暮らしぶりや自然を紹介する、海外取材ドキュメンタリーシリーズ。全米写真家協会プロフェッショナル最高賞を受賞し、国際的にも評価された。（１９６６年１０月９日～１９９０年９月１６日、全１０００回）◆メキシコのインディオ、タルマラ族のスポーツと収穫祭の記録。彼らはメキシコのインディオの中で固有のスポーツを有する唯一の民族であり、木製のまりを蹴って山野を駆け巡る姿はタラウマラの誇りを感じさせる。また２４時間ぶっ通しで行われる収穫祭は、様々な儀式に彩られた１年に１度の収穫の喜びに満ちた華やかな祭りである。このスポーツと収穫祭の全貌を追い、タラウマラ族の喜びと哀しみを描く。

大八郎と鶴富姫の悲恋伝説を追って、平家滅亡の地・壇ノ浦から落人伝説の地・宮崎県東臼杵郡椎葉村までを辿り、各地にその名残を訪ねる。◆寿永４年（１１８５）の壇ノ浦の戦いの後、日本各地に百を超す「平家落人伝説の地」が生まれた。しかし「鶴富姫物語」は、ひえつき節やひえつき人形が観光ＰＲで親しまれているわりには、宮崎県外はもちろん県内でも知る人が少ない。村の人もあまり近づかない向山の「御池」や、ふもとの里で行なわれている「オブシャ（御武者）」という珍しい平家の氏神様祭りなどは、この番組で初めて撮影された。

日本古来の「まつり」とは、神を迎えもてなしそして送ることであった。遠く先祖から伝承され今に残る素朴な祭りを題材とし、日本人の心や素顔、生活をとらえるシリーズ。四国各県の放送局（西日本放送、四国放送、南海放送、高知放送）の共同制作。放送番組センター協賛番組。（全１３回）◆高知県中土佐町久礼の久礼八幡宮で行われている「御神穀（おみこく）祭」は、土佐三大祭りのひとつで、戦国時代から続く勇壮な火祭りである。実りの秋に感謝して来年の豊穣を願い、毎年、旧暦８月１３日の夕方から１４日早朝に行われる。当番に当たった地区の氏子たちは、何日もかかって松の根を集め、長さ８メートルもの巨大な松明をつくる。番組では、祭り当日に向けて活気づく町の様子や祭り当日の様子を伝える。

二人の仮面ライダーの活躍によってゲルショッカーは壊滅し、平和が戻ったかに見えた。しかし死んだはずの首領が生き延びて密かに新組織デストロンを結成、再び世界征服に乗り出した。デストロンによって父・母・妹の家族３人を奪われ、自らも重傷を負った風見志郎は、改造手術で新たな仮面ライダー・Ｖ３（ブイスリー）になりデストロンに立ち向かう。原作：石ノ森章太郎。（１９７３年２月１７日～１９７４年２月９日放送、全５２回）

語り手自らが名作文学ゆかりの地を訪ね、風景やそこに暮らす人々に直接ふれることで、その作品世界を再認識してもらおうという文学紀行番組。第１集～４集まで制作・放送された。（第１集／１９７３年１月１１日～４月５日放送、全１３回）◆この回は、織田作之助の代表作である小説「夫婦善哉」（１９４０年）。女優の日色ともゑが大阪の地に足を運び、作者ゆかりの人々との会話を通して、物語への理解を深める。日色は当初、作中で描かれる大阪人の気質や、主人公・蝶子の夫に対する気持ちがあまり分からなかったという。しかし物語の舞台を訪れ、地元の人々と接するうち、次第に夫婦善哉で描かれている世界観や人生観を理解していく。作家の藤沢桓夫氏、藤本義一氏へのインタビューも紹介する。

信念を貫く人々の姿や、人間の可能性と限界を探る異色のドキュメントシリーズ。（１９７２年１０月７日～１９７５年３月２９日放送）◆青森県北津軽郡金木町にある川蔵地蔵講は、毎年旧暦の６月２３日に行われる。地元、近郊はもとより、東北一帯からも多くの信者が、お参りに集まる。この川蔵の祭りには、毎年３０人近いイタコがやってきて、本堂の裏で口よせを行う。口よせとは、客の求めに応じて死者を呼びだし、その言葉を伝えることである。

秩父の自然を背景に、女手一つで亡き夫の残した旅館「二上」を守る女将と、一人の男性を愛した姉妹を描くドラマ。父の亡き後、義母・彩子に育てられた姉妹・多美と桂は、「二上」を訪れた旅行会社の社員・北に心ひかれていく。（１９７３年４月３日～９月２５日放送、全２６回）