毎週幅広いテーマを取り上げ、司会者・所ジョージの驚きを通じて科学をわかりやすく解説する番組。◆今回は奈良時代の方法で大仏づくりに挑戦する。大仏さまは小さな模型を拡大して作られたらしい。立体を作るには断面を重ね、立体を拡大するには一つ一つの断面を拡大すればいいことがわかった。こうしてダンボール製の大仏さまの頭部模型が完成する。次は銅像づくり。純粋な銅よりも、スズを混ぜた青銅のほうが溶けやすく強度も増す。鋳型に４段に分けて青銅を流し込み、最後に金のメッキを施して、高さ３７ｃｍ、４０分の１サイズの大仏さまが完成した。

１５０億年という壮大な宇宙の進化を臨場感溢れる映像で描き、生命はどこから来てどこへ向かおうとしているのかを探るシリーズ。（１２月３０日終了、全９回）◆太古の昔、原始地球にいくつもの彗星が飛来し、大量のちりを撒き散らした。これに含まれていた有機物がもととなって、生命発生への道がひらけた可能性がある。３６００年前には、現在のアメリカ大陸東海岸に直径５キロの巨大彗星が衝突。灼熱地獄のなかで多くの生命が失われた。一方では、天体衝突が刺激となって進化が促進されたという説も浮上している。私たち生命と宇宙との深い結びつきを解き明かす。

熊本県内９４市町村の美しい風景や次の時代に残すべき文化財を、それにまつわるさまざまな情報とともに紹介する。◆今回は、名水ブームの火付け役ともなった轟水源のある宇土市を訪ね、現存するものとしては日本最古の上水道などを紹介する。

２０００年の「公的介護保険」制度の施行に伴い、人と人がふれあう介護の現場にスポットを当てたドラマ。全２回。◆第１回「福祉の敵」。金融業を営んできた野上直子（松坂慶子）は、介護保険制度実施直前に借金で社長が失踪したホームヘルパー業者「ヤクスギ介護サービス」の経営を引き継いだ。４月に制度がスタートするやいなや、福祉の知識も経験もなく営利優先で物事を進めようとする直子は、ケア・マネージャーの響克正（鈴木一真）と対立する。そんな時、岸川志保（高岡早紀）という女が、会社の買収をもちかけてくる。

金刀比羅宮、人々は親しみを込めて、こんぴらさんと呼ぶ。香川県中部の琴平町にある。７８５段の階段で有名だ。◆足の弱い人は石段かごに乗る。かご屋さんの足どりはすいすいと軽いが、かごは大門のある３６５段までで、そこからは歩く。境内で唯一営業を許された五人百姓という飴屋や、山中象堂さんの一刀彫の店がある。そして本堂がある。参拝の後には、最古の歌舞伎小屋、金丸座にも足を延ばせる。◆本堂に毎日通う７９歳の象堂さんは、「石段も山も体の一部みたいなもの」と軽々のぼる。◆金刀比羅宮、旧金毘羅大芝居（金丸座）【重文】

インドでボランティア活動に取り組む大家族を追うドキュメンタリー。◆広島県のある一家は、九男三女の１４人家族。宣教師である父親は、中学時代にいじめられた経験から、子ども達を通学させずにアメリカの通信教育で教育した。だから子ども達は日本語より英語が得意だ。ある日、インドに留学していた次男の話がきっかけで、インドで半年間一家でボランティアをすることになった。近所に呼びかけてコンテナ２００箱の支援物資を送り、家族も２０００年９月に現地へ。しかしインド社会の貧富の差は予想以上で、ようやく届いた援助物資にも限りがあった。翌年２月にはインド西部地震の被災地で体を張ったボランティアを体験する。

２０年を超える内戦で、アフガニスタン国内にある重要な文化財の多くが闇マーケットから国外に流出している。アフガニスタンの国宝の行方を追い、人類の遺産である文化財の保護を考える。◆２００１年３月、イスラム原理主義勢力タリバンにより、バーミヤン地方にあった世界最大の仏像２体が破壊された。「東西文明の十字路」と呼ばれるアフガニスタン国内の文化財は、テロによる破壊や国外への流出により危機的状況にある。流出した文化財は日本や欧米の美術館や収集家に所蔵されて破壊をまぬかれ、世界各地で文化財の保護プロジェクトが始まっている。

富山県氷見市は能登半島のつけ根にある。冬の朝の魚市場は、いっぱいのブリにせりの声が響く。◆ブリは北からくだってくる。午前４時半、船団は３キロの沖合いに出て、深さ７０メートルに仕掛けた定置網をあげる。船と船との間の海は、重さ１０キロもあるブリであふれ、すくっては生け簀に入れていく。◆刺身、焼き魚、ブリ大根、旅館の料理もブリ一色だ。船でも、ブツ切りのブリの味噌汁を食べる。吉川さん６６歳は、そんな浜の情景を絵に残そうと、もう半世紀も描き続けている。◆氷見の寒ブリ漁