危険を賭して終戦工作に奔走した高木惣吉の姿を描くドキュメンタリー・ドラマ。◆高木惣吉（演：柴俊夫）は、１８９３年（明治２６）熊本県人吉市生まれ。海軍兵学校を経て海軍軍人となった。太平洋戦争直前の１９４０年（昭和１５）には戦争回避を模索するが、努力空しく開戦となった。そして戦局が厳しさを増す中、終戦工作の命を受けて東条内閣打倒を目指し、ついには暗殺を決意する。この決意が終戦への第一歩となり、高木は終戦へのシナリオを完成させ、奔走する。しかし１９４５年（昭和２０）８月、原爆投下により無条件降伏となり、高木の「時事収拾対策」のシナリオは表舞台に現れることなく終わった。

津軽三味線奏者・工藤満次氏と弟子のまんじ愛華氏が、津軽の春夏秋冬それぞれを象徴する風景の中で津軽三味線を演奏する。

全国的に話題を集めた「電脳村」のその後を、パソコンに夢をかけた一人の男を通じて伝えるドキュメンタリー。◆「電脳村」として知られる富山県山田村。５年前の１９９６年にパソコンを村の全世帯に配布した。仕掛人の倉田勇雄さんは、講習会のボランティア講師を務めるなど、パソコンの可能性を訴えてきた。村の主な産業である農業をＩＴで活性化することにも取り組んできた。私費を投じて夢を追い続ける倉田さんは、村人の理解を超える行動から、いつしか「火星人」と呼ばれるようになっていた。その火星人が、過疎と高齢化に悩む村を救うために、あるイベントを企画する。

全国的に知られた観光スポットだけでなく、日常生活の中にある信州の風土や文化を紹介する。◆今回は、冬の風物詩・犀川ダム湖の白鳥のおとずれを伝える。

毎週、勝手にひとつの街を選んで徹底取材。ドラマチックかつロマンチックにアドバタイズ（宣伝）するＣＭを作り、その街の魅力を広告しようという、自称「地域密着系都市型エンターテインメント」。（１９９５年４月１５日開始）◆富士山のすそ野に広がる町・御殿場。富士山の登山道は４か所あり、御殿場口は下山道として有名。東富士演習場は本州で最大の自衛隊の演習場で、日々の訓練をしている。富士山を眺めながら入れる温泉や、オシャレなレストランも併設している乗馬クラブなど、自然を生かしたレジャースポットを紹介する。

登山愛好家の増加とともに問題となってきた、山のゴミやトイレの現状を訴えるドキュメンタリー。◆世界に誇る山岳国立公園である北海道・大雪山。四季を通じて多くの登山客が訪れる。しかし、彼らは大自然を満喫したあと、忘れ物を残して帰ってゆく。登山ガイドの横須賀邦子さんは、年々変わり果ててゆく山の姿に心を痛めている。いやでも目に入る汚物、崩壊する登山道、そして、少しずつ姿を消してゆく高山植物。「たくさんの人が自然の中で遊ぶのは大賛成。しかし…」と口を濁す。登山客が増加の一途をたどる中、大雪山の環境汚染問題を緊急課題として投げかける。

古代製鉄技術「たたら」にたずさわる人々の生き方を追いながら、継承しなければならない日本古来の「心」と「技」を探る。◆中国山地の島根県横田町では、日本刀を作る上で欠かせない玉鋼（たまはがね）を、昔ながらの「たたら」で製作している。日本で唯一の「たたら」操業の過程を、炎に取り組む男たちの生き様とともに紹介する。たたら操業の技師長は村下（むらげ）と称され、三昼夜の間わずかな休憩をとるだけで、炉の炎を凝視しつづける。それは、まさに紅蓮と化した炎と村下との闘いである。それを支えるのは、たたら専用の木炭を作る兄弟や、砂鉄を川から採取する老人である。また、この玉鋼を使って刀剣づくりに取り組む若き刀匠の姿を、中国山地の美しい自然とともに描く。

小山市の千駄塚古墳は、小山の富豪と通りかかった奥州の商人との千駄の荷物をめぐる賭け事が、その名前の由来となっている。ここから北へ向かうと藤原秀郷が社領を寄進したという安房神社がある。神社脇の林の中には「鎌倉道」と書かれた標柱の立つ細い道があり、小山市「歴史の道」にも指定されている。やがて街道は、中世に栄えた小山氏ゆかりの鷲神社、鷲城跡、小山城（祇園城）跡と、小山氏の菩提寺である天翁院に至る。さらに街道は日光街道沿いに宇都宮へ向かう。