視聴者に公募した「心に残る風景」や「伝統の味や技」などを毎回取り上げ、２１世紀に残しておきたい「みやぎのとっておき」を紹介する。◆第１０回は村田町にある白鳥神社の境内に蛇のように枝を張る蛇藤（じゃふじ）を紹介する。

東京・谷中に住む小学生の３人姉妹が書いた“谷中猫マップ”を手がかりに、子どもたちの日常生活と、ノラネコの生態を取材していく。（１９９９年９月に放送された番組の再放送）◆“猫マップ”を元に子どもたちの日常を追ってみると、寺の境内や墓地、駐車場など、彼らが遊ぶ場所にはネコもくつろいでいることがわかる。また路地裏は、まるで庭のように“生活の場”として機能していることも判明。子どももネコも居心地のいい場所を本能的に選び取り、自分たちの世界を広げているようだ。そしてそんな子どもやネコを、大人たちは干渉しすぎることなく、ほどよい距離で見守っている。谷中の町に暮らす子どもたちの世界を紹介し、ノスタルジックなとらえ方ではなく、子どもの視線、そしてネコの立場から、現代を生きる知恵を探っていく。

原爆投下直後の極限の状況で、家族や知り合いにあてて焼け跡の校舎の壁面に被爆者が書き残した伝言が、５５年後の２０００年によみがえった。わずかな望みを託し、最後の力を振り絞って書かれた伝言と、家族の記録を伝える。◆爆心地からわずか４５０メートルの地点にある広島市立袋町小学校（当時は国民学校）。鉄筋コンクリートの校舎はかろうじて全壊を免れ、被災者の救護所となっていた。小学校の関係者、収容された被災者、家族を探しに来た人たちが、焼けて真っ黒になった壁に伝言を書き残していった。その伝言は伝わったのか。書いた人・あてられた人、それぞれのその後を追う。

毎週、勝手にひとつの街を選んで徹底取材。ドラマチックかつロマンチックにアドバタイズ（宣伝）するＣＭを作り、その街の魅力を広告しようという、自称「地域密着系都市型エンターテインメント」。（１９９５年４月１５日開始）◆鎌倉といえば大仏と寺、そして多くの人々に愛されて９８年走り続ける、江の電。これはまさに鎌倉のシンボル。由比ヶ浜は夏に大勢の人々で賑わうビーチだが、冬のビーチこそ恋人たちには最適の場所である。海を見ながら、三崎直送のマグロ料理が楽しめるレストランや、盛った器が人気の京風懐石の店などを紹介する。

世の中のさまざまな物事のルーツを、「アート」というキーワードで読み解き、大胆な解釈とイメージ映像とともに紹介する。◆第１回は、ゲーム界のビッグタイトル「ドラゴンクエスト」のルーツを千利休にもとめ、二つの謎を分析する。

レポーターが山形県内各地の見どころを探訪するシリーズ。◆今回は、山形県北部を流れる最上川を訪れる。かつては多くの物資を運んだ川を、いまでは観光船が行き交う。水運が盛んだった頃に、非常時の救助役の「助け屋敷」としての役割を担っていたという沓喰・外川の二つの集落を結ぶ遊歩道を辿って最上峡を散策。舟下りの終着点・草薙地区では最上峡の四十八滝を代表する白糸の滝を眺める。地元の舟会社は、川への恩返しとして率先して定期的な川の清掃を行ってもいる。

国境（くにざかい）の「都塚（とつか）」の道標を過ぎて、街道は相模から武蔵に入る。鶴ケ峰は、謀反の疑いをかけられた畠山重忠が帷子川を挟んで幕府軍と戦った古戦場で、重忠の首塚や重忠主従を弔う薬王寺六つ塚がある。籠塚は重忠の妻の墓と伝えられる。街道は住宅地へ入り、源義家や頼朝の伝承が残る白根神社を抜け、町境を真っ直ぐに北へと向かう。道標や庚申塚は住宅・道路工事のため元の場所から移動されているが、都市化の波に負けず、街道は住宅地の中に残っている。

これまで紹介した九谷焼、加賀獅子頭、金沢表具、金箔、田鶴浜建具を振り返るとともに、珠洲の切り出し七輪を紹介し、さらに伝統工芸のこれからについて考える。◆珠洲の切出し七輪は、下の風口から空気が入るとすぐ真火になり、火力が強い。しかし、自然の珪藻土を切り出し刳り抜いて造るので、量産ができない。◆石川県伝統産業工業館は３６業種の製品、制作行程、道具など４００点を展示し、県が誇る職人の技を一堂に見ることができる。問題は後継者不足と新商品の開発である。