ソビエト連邦の崩壊後、モンゴルの急速な社会変化のひずみから生まれた“マンホール・チルドレン”の現状に迫るドキュメンタリー。◆急速に経済自由化が進んだモンゴル社会。物が豊富になった反面、貧富の差が広がり、生活難や家庭での虐待で家を出た少年少女がマンホールに住み、路上で暮らしている。酷寒の首都・ウランバートルで、彼らは小グループを形成し、ゴミをあさって命をつないでいる。貧しいがゆえに福祉政策も行き届かない社会状況だが、警察も動き始め、保護施設も作られ始めた。悲惨な状況の中でも子ども達は未来に夢を持ち、したたかに生きている。

複雑な家族関係が原因で島に越してきた女子高生と、そこで暮らす男子学生の出会いと純愛を描く。第３回読売テレビシナリオ大賞。◆熊本県天草諸島の本渡。高校３年生の慎二（川岡大次郎）は転校生、由加（酒井美紀）が気になる。やがて、彼女が下宿にいつも違う男を連れ込んでいると知り、心を乱す。ある日、由加が突然現れた若い男に乱暴されそうになる。男は由加の兄・俊哉（松岡俊介）だった。

不況の波にさらされている逆境の時代をどう生き抜くか。各界の第一線で活躍している“人生の達人”が、会社と付き合う賢い方法や人生を楽しく生きる術、これからの発想法などを講演スタイルで指南する。（７月６日～９日、全４回）◆第３回は作家の安部譲二氏。作家デビュー前、さまざまな職業を経験してきた安部氏が常に心がけていたのは「馴れ合いの関係に溺れない」ということだった。「徒党を組むのをやめ、個人としての自分を研ぎ澄ますチャンスの場として会社を捉えよ」という安部氏の信念は、個人の能力がより問われるようになった現代にこそ生きる。

全国各地の商店街をはじめ、温泉街、学生街、神社参道など身近な町並みや通りの素顔を紹介する。◆仙台駅に近いビル街の谷間にある中央市場商店街。終戦直後に出来た商店街で、八百屋、駄菓子屋、お惣菜屋など小さな店が全長１００メートルほどの２本の横丁に１０４軒並んでいる。昼、夜の食事時にはビル街のサラリーマンやＯＬでにぎわう。古くからの店に並んで若者に人気の新しい感覚の店も目立ち始めた。ビルの谷間にあたたかい人情があふれる町を紹介する。

「ふるさと紀行」は放送３５周年を迎えた。このシリーズは懐かしい唱歌、童謡など心に残る歌のふるさとを訪ねて日本列島を縦断する。◆日本一のチューリップ球根の生産量を誇る富山県砺波市では、４月下旬にチューリップフェアが春を告げる。砺波のチューリップ球根栽培は大正七年からで、水野豊造によって始められた。今では市内の１００戸近くの農家が、栽培に精を出している。チューリップ畑が広がる砺波平野は、散居村落と呼ばれる独特の形態をなし、家々は、垣内と呼ばれる屋敷林で囲われている。

山々にかかる霧と雲、といえば、山水画を生んだ中国の代表的な風景だが、アメリカにもそんな場所があった。大陸の東南部、ずばりその名は、グレートスモーキー山脈。◆雲と霧、スモーキーな景色を、たっぷりと見せてくれる。また豊富な樹木や動物相も紹介される。このあたりは先住民チェロキー族の土地だったが、ヨーロッパから白人が入ってきて開拓地にした。そうした人々はマウンテン・ピープルと呼ばれ、当時の家屋が残っているが、生活は過酷をきわめたという。

北京の東、山西省の平遥。昔のままの城壁が残る四つの街の一つで、高さ１２メートル、全長６キロの壁の中で、４万人が暮らす。◆中心は市楼。眼下には明や清の時代の商店街が続き、素朴なオペラも見られる。銀行もあり、清朝末期には、力を無くした政府に金を貸していたという。城外の寺には、１５５６体の彩色仏像が並ぶ。◆旧暦１月１５日の元宵節は、１０万人の見物客で賑わう。翌日、朝日の昇らぬうちに、城壁の上を街の人が歩く。全部を歩ききると、また一年、元気でいられるという。◆平遥古城

山を怖れ、山の恵みを巧みに利用し、山の自然と折り合いをつけながらの暮らし。そこには人の営みの原点をみることができるようだ。今も生きる山の民の暮らしの珍しい話題を伝える。◆木肌、木目を生かしたそば粉のコネ鉢作り、菅ゴザ編み（六合村）、谷を渡す暮らしの索道（東祖谷山村）、そばとじくり、トチ餅づくり、酷しい傾斜畑での農作業（水窪町）、昔ながらの焼き畑農業（椎葉村）、山太郎様、川太郎様信仰（球磨村）、山の蜜蜂飼育（古座川町）など。◆取材地は群馬県六合村、徳島県東祖谷山村、静岡県水窪町、宮崎県椎葉村、熊本県球磨村、和歌山県古座川町。