関西地区の特色ある建物を映像で紹介する。◆京都府乙訓郡大山崎にある大山崎山荘美術館を紹介する。

亡夫に長く交際していた相手がいたことを、その夫から突然知らされた女性と、近く暮らす義理の姉。老いをみつめる年齢になった人々の揺らぎを通して、人の思いと人生を描く。◆３年前に夫を亡くして一人暮らしの謡子。近くには義姉の昭子が住んでいる。ある日武田という男が訪れ、彼の亡くなった妻と謡子の夫がつきあっていたと告げる。二人は、彼らの旅した舞鶴へ旅し、町の古びた写真館で一枚の古い写真をさがしあてる。武田も見たことのない、若く綺麗な武田の妻の写真だった。謡子が武田に心を開いたと知って、昭子は謡子を厳しく咎める。

オーストリアのほぼ中央にあるハルシュタット。アルプスに連なる高峰の、湖畔の小さな町が、ギリシャ、ローマに先立つ文明を生んだ。それは、岩塩が出たからだ。◆紀元前１８世紀以来の採掘場の跡が保存されている。そこから３０００年前の帽子やリュックなどが見つかった。町の墓地は狭いため、２０年ほど眠ったあと掘り出され、頭骸骨だけが教会の納骨堂にずらりと並ぶ。◆ハルシュタット湖の底からは、ゲルマン、ケルト、そしてナチスに至るまで、様々な時代の遺物が発掘されている。◆ハルシュタット・ダハシュタイン、ザルツカンマーグートの文化的景観

越前屋俵太が「お父さん達“パパス”よ少年に戻ろう、冒険しよう！」と、中年男性三人を引き連れて行き当たりばったりの旅を繰り広げる。自由気ままに発言するパパスたちの意見を取りまとめ、行き先も行程も手段もみんなでその場で決めて行動する「２泊３日の痛快ドキュメンタリー」。◆石オタクの中学教師・磯辺さん、教科書販売業の田中さん、ちゃんこ鍋屋経営の畠野さんたちパパスと俵太は、でっかい北海道を冒険することに決定。行き先は聞いたこともない「ポンコタン」という場所。わかっているのは旭川あたりにあるらしいということだけ。いったいどんなところなのか、パパスの夢はふくらむ。

沖縄県津堅島に住む高良一聖くんは、脳性マヒによる重い障がいを持つ。医師からは「いずれ鼻から流動食の生活」と宣告された。他の道はないのか、母がたどり着いたのは、アメリカのドーマン博士が提唱する脳障がい児の機能回復方法。朝から晩まで分刻みで続く、世界一過酷といわれる訓練。しかし、家族に暗さは無い。小さな体で一生懸命生きる一聖君が、周囲に喜びと感動を与える。この小さな天使を通して、命の尊厳について考える。

古来、中国から伝わった獅子は邪悪を払う霊獣と考えられ、獅子舞は最も古い歴史をもつ芸能として広く全国各地で行われている。下北半島の東通村では、寒風吹きすさぶ正月に村の青年が獅子舞を門打ちしてまわる。漁村の志津川町では、春３月に盛大に行われる。想像上の動物、麒麟の獅子もある。舞の番数も多く、獅子連中の厳しい練習が続く。栃木の栗山村、宮崎の椎葉神楽でも獅子舞は花形である。熊本の遙拝阿蘇神社には３００年前の元禄時代の獅子舞の古文書が伝えられている。◆取材地は青森県東通村、北海道南茅部町、宮城県志津川町、熊本県人吉市、鳥取県鳥取市、宮崎県椎葉村、栃木県栗山村、岩手県大迫町。

時代の流れとともに消えようとしている、ふるさと島根・鳥取の素顔、自然、生活、文化、伝承行事などを、映像遺産として後世に伝えるシリーズ番組。◆島根県柿木村の下須地区に室町時代から伝わる「萬歳楽（まんざいらく）」は、２日間にわたって行われる地域挙げての祭。１日目「ヨド」では餅つきが行われ、神事に続いて「餅食い」が穏やかに進行する。２日目「ヒノハレ」は地区で収穫された新米を炊いて３０ｃｍ近くの高さに山盛りし、これを代表の男性が残さず食べるという行事になる。ようやく食べ終えた男性から、おかわりを盛ろうとする女性が椀を奪おうとし、男性が椀を隠す賑やかな光景が繰り広げられる。（島根県柿木村）

カメラマンの真木広造さんは３５才の時に脱サラしてカメラの世界に入った。肝臓ネフローゼという重病を抱えながらも野鳥の姿を撮り続けている彼の行動を追いながら、日本の野生動物の環境について考える。◆真木さんにはふたつの望みがある。ひとつは日本にいる約３６０種類の野鳥をすべてカメラに収めること。もうひとつ日本に生息しているという３１種類の猛禽類の、捕食や子育てなど、生物として必ず行う姿の決定的な瞬間を映像にすることだ。