目的地を定めない「途中下車」の旅を紹介していく番組の放送３００回記念、東京特集の前編。◆新宿・東京都庁の展望台から始まり、旅人・小倉久寛が山の手線の駅、巣鴨・日暮里・上野・東京をぶらりと途中下車して散策する。もう一人の旅人・阿藤海は、丸の内線の本郷三丁目・お茶の水から東京へと巡る。

若者が村の共同体の中で、一人前と認められるためには、通って来なければならない儀式や試練があった。山里の福島県東和町小幡地区では、正月に山のくぐり岩に男根を形どった木の棒を供える奇習が受け継がれている。栃木県栗山村では、成人にあたり、親分・子分の義理の親子関係を結び、生涯を通じてのつきあいをする。鳥取県気高町では若衆宿にこもり、地域の悪霊を払う獅子舞の練習に励む。有明海の竹崎島では、正月、若者が全国の出稼ぎ先から帰省し、若衆宿に参加する。◆取材地は福島県東和村、栃木県栗山村、鳥取県気高町、佐賀県竹崎町。

反目し合う女優の母と中学生の娘の心が入れ替わり、巻き起こる騒動を描くコメディドラマ。（１９９８年１０月１２日〜１２月１４日放送）◆神崎瑞穂（浅野温子）は実力派女優。会社員の夫・孝太郎（うじきつよし）と中学３年生の娘・さおり（野村佑香）の３人家族。十代から女優活動してきた瑞穂は家事がまるで駄目で、孝太郎が“主夫”として食事の支度も洗濯もやってきた。さおりは母に反発し、いつものように母娘が激しい口論をしていると落雷があり、２人は階段を転がり落ちて、なんと２人の心が入れ替わってしまう。

殺人の容疑をかけられた父の疑いを晴らそうとする三姉妹の活躍をコミカルに描くドラマ。原作：赤川次郎。（１９９８年１月１０日〜３月２１日放送、全１０回）◆第１話。佐々本綾子（鈴木蘭々）、夕里子（吉川ひなの）、珠美（野村佑香）の三姉妹は、新居に引っ越す。父親・周平（高田純次）は再婚相手に会わせると連絡してくるが、帰らなかった。その夜、佐々本家が放火され、焼け跡から女性の他殺体が見つかる。被害者は周平と同じ会社の社員・淳子。警察は、行方のわからない周平が犯人だと推測。三姉妹は父親の無実を証明しようと、行動を開始する。

スーパーマーケットの都市郊外新規出店をゼロから担当する開発部に送り込まれた男の視点から、スーパー開店最前線の舞台裏、そこにからむ人間模様を描くドラマ。（１月２４日終了、全３回）◆駅前スーパー・ＮＥＯＳときわ店の次長、神野大介は、かつて本社陸上部に所属していたが、現在はスーパーの仕事にも慣れ、地元商店街との協調路線を取る店長・橋場早苗の下で働くのにやりがいを感じていた。ある日、大介は商店会の会長・笹田からＮＥＯＳの郊外型大規模店出店の噂を聞く。ＮＥＯＳは会長・島崎の号令で、高速インターチェンジ付近での巨大ショッピングセンター建設計画に乗り出していた。

オランダは、国土の四分の一が海より低く、水をかき出す風車が１万基を数えたが、今は９５０基。ここキンデルダイクの１９基は多い。中は住居で、三階建てのしゃれたつくりになっている。◆運営は、ホーホヘームラートという名誉組織の仕事。電力に変わり、風車は姿を消していった。しかし第二次大戦中、ドイツ軍が進駐したとき、人々は風車に隠れ、羽で合図を交わした。油が乏しくなっても風車は回ったのだ。◆もう一つの世界遺産、アムステルダム郊外の水の要塞も紹介する。◆キンデルダイク（エルスハウト）の風車群、アムステルダムのディフェンス・ライン

日本有数の老人の比率の高い村、長野県下伊那郡上村での生活を体験リポートする。◆長野県南部、天竜川と南アルプスに挟まれた標高１０００メートルを越える上村、山深くしかも尾根の頂上につづら折りに６８の家が並ぶ、いつしか「天に一番近い村」と呼ばれるようになった。１６８人が暮らすこの村の半数近くは６５歳以上の老人である。里で共に暮そうという子供たち、だが老いた父母は首をタテに振らない。村に住み続け、土と生きる人々の生活をみつめ「老い」の生き方、家族のあり方、「死」の迎え方を考える。

全国から中退者や登校拒否者などを受け入れてきた、北海道の北星学園余市高校。集まってくる生徒たちのための学生寮のひとつ、愛星寮の寮母さんを中心に、日ごろの交流を追う。◆愛星寮では２５人の生徒を預かっている。寮母の清水さんは、朝は車で三往復して生徒を学校まで送る。親代わりとなって子供たちの面倒を見続ける清水さんは、いわばもう１人の恩師。卒業式には生徒達と涙で抱き合う。