明治維新前後に活躍した薩摩（鹿児島）の群像を描く◆村橋は薩摩藩英国留学生として渡ったイギリスで「ビール」という飲み物に出会った。帰国した村橋は明治４年、明治政府が北海道を開発するために作った「開拓史」に入った。その開拓史の本部は東京にあって、村橋は長官の黒田清隆のもとで、ビール工場の建設計画を進めていくが、そのビール工場は東京に作ることがすでに決まっていた。「ポップが取れて、氷も簡単に手に入る北海道こそ、ビール工場の建設地にふさわしい」と、考えた村橋は北海道建設をめざして奔走する。

熊本県天草の牛深市を代表する民謡、牛深ハイヤ節は船乗りたちによって全国に広がり土地の民謡として歌い継がれてきた。江戸時代、弁才船の船乗りたちが航路にあたる港港で歌い広めたハイヤは、徳島阿波踊りや佐渡おけさ、三原ヤッサ踊りなどとして各地方に定着し、それぞれの風土を映した民謡として歌い継がれていることが分かる。◆牛深ハイヤ節

仮名手本忠臣蔵の各段の見どころを、役者の芸を中心に鑑賞する。今回は三段目の高師直のいじめ役について観る。歌舞伎の楽しさは、登場人物とそれを演じる役者の二つを同時に鑑賞することである。三段目、松の間の喧嘩場は、判官と同時に、師直の悪者ぶりがポイントである。ただ憎さを見せるだけでなく、そこに上品さ、色気、そして人間的な共感も求められる役である。◆「仮名手本忠臣蔵三段目」、市村羽左衛門（重要無形文化財保持者）、尾上松緑（重要無形文化財保持者）、尾上梅幸（重要無形文化財保持者）、尾上菊五郎。◆副音声は英語

全国のユニークなミニ博物館の展示物を、わかりやすくおもしろく紹介しながら、博物館を生んだ「風土」「産業」「人物」などを交えて構成する。◆小川町にある納豆メーカーが平成５年工場の一角に開いた全国唯一の納豆専門博物館。工場を訪れた人達に納豆の知識を深めてもらうのがねらい。納豆にまつわる歴史や作り方などを人形劇やイラストを使って分かりやすく紹介している。

ここには、バンフ、ジャスパー、ヨーホー、コートニーと、４つの国立公園が境を接している。それらを結ぶアイスフィールド・パークウェイを中心に、エディスキャンベル山（３３６８ｍ）、コロンビア山（３７４７ｍ）、ロブソン山（３９５４ｍ）、コロンビア大氷原、ビクトリア氷河、エンジェル氷河、アサバスカ氷河、ルイーズ湖、ペイト湖、マリーン湖等々のすばらしい景観を楽しむ。年間の観光客は４００万人、自然への人間の影響は避けられず、気温の上昇が観測されるという。

さまざまな分野で活躍する第一級の人々が、その人ならではの視点で「いのち」をテーマに語る。◆今回は、映画監督の河瀬直美さん。

さまざまな分野で活躍する第一級の人々が、その人ならではの視点で「いのち」をテーマに語る。◆今回は、ジャズドラマーのジョージ川口さん。

愛知県藤岡町の山里に鈴木五郎さんが工房をかまえて２０年。瀬戸で学んだ伝統の技法を縦横に駆使してイメージを造形する。陶器の椅子、人間の心が座る器のシリーズに取り組んでいる。◆劇作家で演出家の如月小春さんが工房を訪ねる。地下には全国２００種以上の土が集められている。窯も七つあり、それぞれの個性で焼く。しかし全てを活かし切るのは難しい。◆やきものは目で見て手で触れる芸術で、鈴木さんの作品は触れる感じをデリケートに活かしているので楽しい、と如月さんはいう。