京都の街並み、人々の暮らしをさまざまな角度から描き、その魅力を紹介する。◆この回は「ポレポレ京都」。

長野オリンピックの道路建設で伐採された樹齢２００年のイタヤカエデ。この木から作られた小さな笛「コカリナ」が、次の冬季オリンピック開催地・米国ソルトレークへ旅をした。コカリナの音色を伝えるのは、山ノ内町の子供たちなどで作る「長野コカリナ合奏団」。ソルトレークに到着した合奏団は、アメリカの子供たちとの合同コンサートをはじめ、市長を訪問するなど、各地で演奏を行い、コカリナの音色に伐採された木の思いを託した。ソルトレーク市民は、どのようにその音色を受け止めたのか。コカリナに生まれ変わって海を渡ったイタヤカエデの命の歌に耳を傾ける。

コンピュータメーカーの副社長・羽嶋浩司（陣内孝則）の許に突然、昔の恋人・松永奈津子（秋吉久美子）が現れた。羽嶋は新開発のスーパーコンピュータの完成目前で、家にもろくに帰れない日々を送っていた。奈津子の息子が交通事故に遭い、助けてほしいと言う。その息子は、奈津子が羽嶋と別れた後で黙って産んだ羽嶋の子だった。羽嶋はその願いを断るが、家のパソコンに届いたメールに息子からのメッセージを感じる。自分が開発中のコンピュータと事件の関連性も浮かび上がり、自分の仕事が息子を窮地に追い込んだのではないかと、疑問をぬぐえなくなる。第１６回サントリーミステリー大賞スペシャル。原作：高嶋哲夫。

廃屋の銭湯を舞台に、元夫婦の愛憎をコミカルに描くドラマ。（１９９９年８月２５日～９月２２日放送、全５回）◆奈美（辺見えみり）は、実家の病院のために好きでもない相手と結婚させられようとしていた。彼女はボーイフレンドの裕一（加藤晴彦）に、父・小松崎（近藤正臣）に抵抗するために病院の裏帳簿を盗んでくれと頼む。一方、正太郎（三國連太郎）は奈美が本当にサヨ子（市原悦子）の娘かどうかを確かめるため、小松崎のもとを訪れる。だが逆に、娘を連れ戻して欲しいと１００万円を手渡される。正太郎は思わぬ大金を手にしたが、サヨ子の悪夢にうなされる。そのころ、一度は奈美の頼みを断った裕一が、病院に忍び込んで裏帳簿をハッキングしようとしていた。

１９８７年６月１日の放送開始以来、６０００回を超えて続く長寿ミニ番組。列車での旅を通して、美しい風景とそこに住む人々の生活を描く。◆今回は「エスケル駅」と題して、アルゼンチン・パタゴニア急行（エスケル・エル・マイテン）を紹介する。

日本でいえば四国の緯度に、中国四川省の九寨溝と黄龍がある。この世のものとは思えない、山と水の美しさを、たっぷり鑑賞する。◆岷山山脈から流れ下る水は、九寨溝（チベット語で九つの村の谷）で、百花繚乱の滝と湖となる。ごく初期に建てられたザール寺には、百人もの僧がいたが、今は五人だけ。黄龍も近くで、石灰を含む水が天然の土手を造り、千を超える池が棚田のように連なる。◆一帯にはパンダがいたが、開発が進んで、山奥へと追いやられ、保護が問題になっている。◆九寨溝、黄龍

時代の流れとともに消えようとしている、ふるさと島根・鳥取の素顔、自然、生活、文化、伝承行事などを、映像遺産として後世に伝えるシリーズ番組。◆日本の原風景といわれる「棚田」は、米作りの場であるだけでなくダムの役割を果たし、美しい景観と心の安らぎの場を与えてくれる。しかし狭いため機械化が困難であるなどの理由で、近年は荒れた棚田も目立つようになっていた。行政や地元が棚田を守ろうとして始めた「棚田ファンクラブ」や「助はんどうの会」などの取り組みをとおして、次の世代に棚田を残そうという人たちの思いを伝える。（鳥取県岩美町、島根県柿木村）

ふるさと石川は、自然の豊かさを持っている。その自然の個性的な素顔を見つめ直し次の世代に伝え残すべき自然遺産を取り上げた。この自然に関わる人たちとともに、「共生」や「共存」に繋がる道筋を考える。◆生態系の頂点に立ち、空の王者と呼ぶにふさわしい風格を持つ猛きん類、ハヤブサ、ミサゴ、アオバズクを中心に、産卵から巣立ちまでの繁殖行動や見応えのある狩りの様子を紹介する。