生まれつき聴覚に障がいを持つ美栄子。就職、結婚、出産、そして夫の転勤による引越しと、誰の人生にも付きものだが、障がいのために高くなっているハードルをいくつも越えてきた。そんな彼女の子育てを描くシリーズ４作目。原作：軽部潤子。◆新しい部署で奮闘中の夫・博文（武田真治）、小学校３年になった娘・千鶴とともに、忙しいながらも幸せな日々を送る美栄子（菅野美穂）。しかし、千鶴は美栄子の日常生活に危険が伴っていることに気付き、自分が母親を守らなければと思いはじめる。娘に芽生えた責任感にショックを受けながらも、自分は強いと教えていく美栄子。元気を取り戻した千鶴は英語教室に通い始めるが、そこで出会った男の子に、思わず美栄子の障がいのことを隠してしまう。

高速バス乗っ取り事件を犯人の事件前の言動から検証し、被害者の塚本達子さんの教育観を元に、少年犯罪防止を考える。◆２０００年５月３日、２２人の乗客と運転手を乗せた佐賀発福岡行き高速バスを乗っ取ったのは、１７歳の少年だった。彼は車内で乗客に次々と切りつけ、当時６８歳の塚本さんが死亡した。塚本さんは元小学校の教諭で、皮肉にも生前、増え続ける少年犯罪を憂慮し、幼児期の教育の重要性を唱えて、教室を主宰していた。番組では少年の生い立ちや犯行前のインターネットへの書き込みなどを手掛かりに、なぜ少年が犯行に至ったのか、その心の闇に迫るとともに、塚本さんが生前唱えていた教育論や、教え子たちの言葉を借りて、増え続ける少年犯罪に歯止めをかけるためのヒントを探していく。

大正から平成までの百年を背景に、ある地方士族の家系の女性たちの恋を描くドラマ。（三夜連続）◆平成１２年（２０００）、純子の孫・横山千代は一流出版社で活躍していたが、恋のために家族を捨てた母を忘れられず、一方で人生に醒め、自らも不倫の恋をしていた。純子の法事の帰り、千代は仮出所したばかりの元ボクサー・進次に出会う。進次はどこかで千代に会った気がすると言う。数日後、進次が家から持ってきた古い絵には、千代そっくりの女性が描かれていた。二十数年ぶりに母から連絡を受けた千代は、再会のため、進次と共にアメリカに飛ぶ。

南八ヶ岳の縦走による山岳美の映像を中心に、それぞれの山麓に暮らす人々の営みを描きながら、自然に学び、自然と共生していく姿を四季折々の暮らしを通じてドキュメントする。◆八ヶ岳連峰は本州のほぼ中央部、主峰赤岳、硫黄岳など３０００メートル級の峰々が連なる独立山塊だ。赤岳を中心とした岩峰の連山、南八ヶ岳と、森林の湖沼の連山、北八ヶ岳とでは、植生など山の個性も異なり、四季折々の自然も多彩だ。野生動物のヤマネやテンなどの観察撮影を続ける写真家、山小屋の主人、高山植物の魅力を子供たちに教える森の解説者など、山麓で活動する人々の暮らしも紹介する。

千葉県在住・在学の、小学校４年生から２０歳までの約１５０人で構成された「千葉県少年少女オーケストラ」。その結成５周年を記念して行われたコンサートの模様をハイライトで紹介する。また、コンサートマスターをつとめる大学生が、各パートの練習風景などを取材し、団員たちの音楽にかける情熱や喜びなどを伝える。

大分放送が視聴者から２１世紀の大分に残したいものを公募し、食文化、伝統芸能、文化遺産、自然の４つの分野から検証する。◆第２部「伝統芸能」では、継承が次第に困難になってきた無形文化財を取り上げる。大分県は小藩分立、複雑な地形のため、民俗的な面で地域性か強く、民謡や民俗芸能の宝庫といわれてきたが、社会構造や経済構造の変化で存続が困難になってきている。やみくもに保存を叫ぶだけでなく、生活の歴史や先人の知恵などを知った上で、地域ならではのアイデンティティーとして継承していくことが大切ではないか。一時は途絶えた芸能が復活した。祭の主役に選ばれて“ほまれ”を感じたり、祭そのものが生きがいになっているケースも少なくない。県内の伝統芸能を支える地域住民の意気込み、祭を継承するための意味などを様々な事例として紹介し、新世紀を生きる人々へのメッセージとする。

長崎・大浦天主堂は、現存する日本最古の教会である。開港した居留地の外国人のために、３３才で来日した仏人宣教師、ベルナルド・プチジャンが建設に心血を注いだ。中世ゴシック様式の天主堂は、日本の大工の技術と西洋建築との折衷で、見事な美を創り出している。１８６４年竣工の翌年、隠れ切支丹の信者たちが、七代２５０年ぶりに現れ礼拝した。それが再び彼らへの弾圧を呼び起こすことにもなったが、５５才で布教の生涯を閉じた同神父は、今、祭壇の床下に静かに眠っている。◆大浦天主堂【国宝】

“楽しい、おもしろい、よくわかる”をモットーとする、長寿科学番組。（１９８９年１０月１日開始）◆秋の観光シーズン到来を前に、楽しい旅の大敵・乗り物酔いの正体を科学の力で解明。克服法を紹介する。