首都ウィーンの郊外に夏の離宮として建てられたシェーンブルン宮殿。大広間では、夜毎晩餐会や舞踏会が開かれ、ワルツ全盛期の華を咲かせた。◆１８世紀、ハプスブルク家最盛期の主は、女帝マリア・テレジアで、世界中の美と贅をあつめ、宮殿は彼女の趣味で徹底的に改装され、今日の姿となった。◆施政者としてよりも、趣味人として生きた彼女の夫、フランツ・シュテファンは、庭園に大温室と動物園を作った。２５０年前、世界最古の動物園である。◆シェーンブルン宮殿、ホーフブルク宮殿

大分放送が視聴者から２１世紀の大分に残したいものを公募し、食文化、伝統芸能、文化遺産、自然の４つの分野から検証する。◆第２部「伝統芸能」では、継承が次第に困難になってきた無形文化財を取り上げる。大分県は小藩分立、複雑な地形のため、民俗的な面で地域性か強く、民謡や民俗芸能の宝庫といわれてきたが、社会構造や経済構造の変化で存続が困難になってきている。やみくもに保存を叫ぶだけでなく、生活の歴史や先人の知恵などを知った上で、地域ならではのアイデンティティーとして継承していくことが大切ではないか。一時は途絶えた芸能が復活した。祭の主役に選ばれて“ほまれ”を感じたり、祭そのものが生きがいになっているケースも少なくない。県内の伝統芸能を支える地域住民の意気込み、祭を継承するための意味などを様々な事例として紹介し、新世紀を生きる人々へのメッセージとする。

広島には県立美術館をはじめ、多くの美術館があり、その環境、建物、収蔵品に特徴をもち、多くの人に親しまれている。番組では県内１３の美術館から、それぞれ２点の収蔵品（絵画、彫刻、書、陶磁器等）を推薦してもらい、美術館の環境、建物も含めて、毎回１作品を取り上げる。今回は駒井哲郎の版画「束の間の幻影」。

京成電鉄柴又の駅前には、寅さんの銅像があり、町の誰もが温かく迎えてくれる。◆飴切り包丁の音がモダーンにひびく飴屋さん、お母さんと慕われ草餅の風味を守る甘味処の石川さん、山田洋次監督が故郷に帰ったようだとほめた天ぷら屋さん、みんな映画のころを懐かしく語る。近年は松竹の「寅さん記念館」もできた。◆矢切の渡しは櫓漕ぎ舟だ。高木屋の菖蒲園は屋上にある。こうして残る下町の風情を、若い人に受け継いでほしいと、石川さんはいう。◆柴又帝釈天参道、矢切の渡し

鎌倉の魅力を地元局の視点で紹介する。◆由比ヶ浜駅の周辺から、鎌倉に縁のある文学者の原稿などを展示する鎌倉文学館と、皮革工芸の店を紹介する。

作家・小田実が、アメリカ・ドイツの政治家・軍人・識者たちと「正義の戦争はあるのか？」というテーマで熱い対話を交わし、戦争の本質を探る。◆ベトナム戦争終結から２５周年を迎えた２０００年４月３０日、アメリカ各地でこの日を記念する集会が多数開かれた。各地の集会に参加した作家・小田実は、これを機会に戦争を巡る対論の旅に出た。

北海道で解雇撤回闘争を続ける国鉄労働組合（国労）組合員たちを追う。◆２０００年７月、紛糾する国労の臨時大会で一人の女性が演壇に駆けのぼり、「今なぜ国労本部は闘いをやめようとするのですか！これでは私たちが悩み苦しんだ１４年がすべて無駄になるんです」と叫んだ。国鉄が１９８７年に分割民営化された際、国鉄と国労は対立。北海道と九州では国労組合員の半数以上がＪＲに採用されなかった。国鉄精算事業団に送り込まれた彼らのうち１０４７人が３年後に解雇されたため、解雇撤回を求めて闘争団が結成された。臨時大会で登壇した女性は、北海道音威子府の闘争団員の妻だった。ここでは４８人の元国鉄マンとその家族が、羊羹や木工クラフトを作りながらＪＲへの復帰を求めている。

鎌倉の隠れた魅力を地元局の視点で紹介する。◆オーナーが世界各地で集めた、アンティークなキッチン用品を販売している店を紹介する。