鳥の羽のようなきれいな背ビレを持つ富戸のヤマドリの生態と、伊豆で見られる、美しいヒレを持つ魚達も紹介する。

１９８７年６月１日の放送開始以来、６０００回を超えて続く長寿ミニ番組。列車での旅を通して、美しい風景とそこに住む人々の生活を描く。◆今回は「ピラミッドを走り抜けて」と題して、エジプトのカイロ・エル・ミニアの道のりを紹介する。

東北各県の河川を辿りながら水とともに暮らす人々を訪ね、“みちのく”の命を守る水の姿をみつめるシリーズ。企画：東北民放テレビ六社会。（２０００年１月～３月放送）◆日本一深い湖・田沢湖近隣に位置する玉川。鋭い渓谷美やエメラルドグリーンの流れに毎年多くの観光客が集まる。しかしこの優美な流れが、実は魚が棲む事の出来ない“死の川”であることはあまり知られていない。温泉場を源流としているために水が強い酸性となり、魚が住み着けないのだ。◆昭和初期、この玉川は田沢湖に引き入れられる事になる。戦争の只中、軍事電力を水力発電に求めた当時の国策だった。だがこの導水によって湖の魚たちは死滅。漁業を生業としていた湖畔の漁民達は“あげることの出来ない反対の声”を、今も噛み締め続けている。◆番組では四季を通じて玉川の美しさを取材すると共に、人間と川の関わりについて考える。

外宮と内宮を結ぶ三宮道沿いに開けた町・古市。伊勢参りが盛んだった江戸時代には遊郭や芝居小屋などが軒を連ねたほどにぎわった町。「古市三座」で演じられた古市歌舞伎は、全国から集まった参宮者を熱狂させたという。歌舞伎に造詣の深い篠井英介さんが、その当時の伊勢に町に思いを馳せる。

蓮華王院本堂（三十三間堂）は平安末期の１１６４年、後白河上皇の発願で建立され、千体を超す千手観音像は平清盛が寄進した。戦乱と疫病に苦しんだ末法の世の民衆に、仏の慈悲による救いの姿を指し示すとともに、権力の誇示でもあったのだ。だが、間もなく上皇は崩御し、平家も滅亡した。播磨の国の浄土寺は、鎌倉時代の初期に、東大寺の大仏を再興した重源上人が、近郷の浄財を募って建立した。黄金の阿弥陀三尊を朱色の堂内に据え、荘厳な光の中に、阿弥陀来迎の空間を現出した。◆蓮華王院本堂（三十三間堂）【国宝】（千手観音坐像【国宝】、千手観音立像【重文】）、浄土寺浄土堂【国宝】（阿弥陀三尊像　快慶作【国宝】）、阿弥陀聖衆来迎図【国宝】（有志八幡講十八箇院蔵）

２０世紀日本のある家族の足跡を、親子三代にわたって描くシリーズ。第１回は、大正デモクラシーの理念のもとに自由教育に取り組んだ東京の文化学院の創始者・西村伊作氏と、彼の影響を受けた娘や孫たちの歩みを描く。

京都の街並み、人々の暮らしをさまざまな角度から描き、その魅力を紹介する。◆この回は「京のボランティア・日本文化を伝える」。

１９９９年、神戸大学工学部が阪神淡路大震災の被害を記録する取り組みを始めていた。震災で亡くなった６４３０人の遺族に、なぜ、どうして亡くなったのか問い、克明に記録しようとしている。震災で妻の規子さんと１歳の三男・翔人くんを亡くした長谷川博也さん一家もその取り組みに協力している。震災後、博也さんは中学一年生の長男・元気さんと小学校６年生の次男・陽平さんを男手ひとつで育ててきた。思春期の入口に立つ二人の男の子を前に、伴侶を失った博也さんは迷いながら子育てに奮闘していた。番組では、長谷川家を中心に、平穏だった日常を突然の地震に奪われた人々に「想い」をたずねる姿を追った。