絵巻は平安時代に盛んに描かれ、日本の絵画のひとつの形式として定着した。多くは、詞書きとその場面の絵とからなり、多くの人々に愛好された。その時代の風俗や人々の憧れ、怖れなどをよく今日に伝えている。国宝の絵巻の中から、絵巻の代表とされている「源氏物語絵巻」のほか、「地獄草紙」、「鳥獣人物戯画」、「北野天神縁起絵巻」の４点を取り上げて、最新のデジタル技術による分析などを加え、その魅力を詳しく紹介する。◆源氏物語絵巻【国宝】柏木（一）、柏木（三）（徳川美術館蔵）、地獄草紙【国宝】「函量地獄」「屎糞地獄」「鉄磑地獄」「鶏地獄」（奈良国立博物館蔵）、鳥獣人物戯画【国宝】（高山寺蔵）、北野天神縁起絵巻【国宝】（北野天満宮蔵）

熊本県内９４市町村の美しい風景や次の時代に残すべき文化財を、それにまつわるさまざまな情報とともに紹介する。◆今回は、盆地の里・深田村を訪ね、魚背岩群や高山などを紹介する。

全国的に知られた観光スポットだけでなく、日常生活の中にある信州の風土や文化を紹介する。◆今回は、高山村の山田牧場の様子を紹介する。

内宮から伊勢道路を東南へ進み、伊勢の隣の磯部町・神路川上流の山中には天の岩戸がある。「古事記」によると、天照大御神が弟神・須佐之男尊の悪行を戒めるために、その中に隠れてしまわれたという洞穴で、周囲のうっそうとした木々、清澄な空気が神話の世界をほうふつとさせる。人ひとりがやっとくぐれるほどの入り口の向こうに延びる洞穴の奥を極めた者はいないというが、そこから湧き出る水は日本名水百選に選定されている。

愛知県犬山市の京都大学霊長類研究所で行われているチンパンジー母子の研究を追うドキュメンタリー。◆２０００年４月、１００以上の文字や数字を使いこなすことで知られるチンパンジーのアイが初めての息子・アユムを生んだ。同じ年に生まれた３組の母子を中心に、チンパンジーの赤ちゃんの知性やコミュニケーション能力の発達を調べる世界初の試みが行われている。ヒトにしかないと言われていた「新生児微笑」、鏡に映る姿が自分だと気付くまでの経過。チンパンジーについて知ることは、共通の祖先を持つヒトについて知ることにつながる。

釣った魚は美味しく食べる」をモットーに、案内役のモリさんこと釣りジャーナリストの盛川宏と、相方の寺田まゆ子が、釣り好き、魚好きの人たちと駿河湾に飛び出し、目いっぱい釣りを楽しみ、釣りたての旬の魚を味わう番組。自分のためではなく愛する人のために釣り、釣りを通して家族への思いや友情を素直に表現する人間ドラマを描く。◆シリーズ第１５回の今回は、単身赴任のお父さんのためにイカ釣りに挑戦し、内緒で訪ねて驚かせ、釣ったイカをご馳走する家族と、脱サラで料理屋をはじめた釣り好き老夫婦のアユ釣りを紹介する。

海への憧れと才覚で日本一の船乗りになり、一代で財を成した高田屋嘉兵衛。その出世譚と家族との確執、そして人生の結末を描く。（２００１年１月６日～２月３日放送、全５回）◆ロシア船ディアナ号にだ捕された嘉兵衛は、船長のリコルドに尋問される。国境紛争に巻き込まれたと知り、両国の争いを自ら解決すると心を決めてロシアへ向かう。一方、高田屋では病身のおふさが嘉兵衛の無事帰還を願って命がけの巡礼に出発した。

鎮魂の絵を描き続ける一人の画家を通して、満蒙開拓青少年義勇軍とは何だったかを問い直す。◆熊本在住の画家、宮崎静夫さん（当時７３歳）は３０年前から「死者のために」と題するシリーズを描いてきた。軍服姿の少年達と骸骨、背後に広がる草原。それは、自らの体験の意味を改めて問い直すものだ。１５歳で義勇軍に志願して満州（現在の中国東北部）へ。少年達は普段は農作業、有事には兵士となって闘う。「昭和の白虎隊」とほめそやされたが、現実は悲惨だった。寒気・シラミ・コーリャン飯。酷寒の荒涼たる原野で、少年達の心はすさんでいき、やがて一人の少年が集団リンチで命を落とす。宮崎さんが絵を描く原点は、この事件にあった。◆アートネイチャースペシャル