ロシアの極東に位置し、現在も２９の活火山が活動を続ける火山の密集地帯であるカムチャッカ半島は、１９９６年世界遺産に登録された。活発な活火山が密集し、あらゆる火山現象が存在するとされる火山群と、半島に残された雄大な自然を２回にわたって送る。◆第２回は、カムチャッカ半島に残る雄大な自然を紹介する。カムチャッカ半島は、１８世紀にロシア人が東方探検の基地を築いた後もほとんど開発の手が入らなかったため、全土に太古を思わせる原野が広がっている。南部にあるクリル湖では、夏になるとオホーツク海から産卵のために遡上してくる１００万匹のベニザケを見ることができる。そして湖の周辺には、サケを食糧とするヒグマが１５０頭ほど生息している。この地域の先住民たちは、ヒグマを人間と同等の存在として、敬意を払ってきた。◆ウゾンカルデラ、クリル湖

タレントの見栄晴が静岡県内の鉄道路線をのんびり旅するシリーズ。◆今回は新幹線連絡の掛川から浜名湖を北岸を巡る天竜浜名湖鉄道。静岡県で二路線だけの非電化鉄道。秋の風景をのんびり走る。掛川駅から桜木、細谷、遠州森、円田、敷地、天竜二俣、二俣本町を経て知波田駅まで旅する。

男遊びにあけくれ、父を見向きもしない母を憎む娘。やがて父が病死し、娘は母とその浮気相手に復讐をはじめる。（１２月２８日終了、全５回）◆天保十年の暮れ、日本橋にある薬種問屋「むさし屋」の主人・喜兵衛は病の床についていた。娘・おしのは別宅の母・おそのに帰ってきてくれと懇願するが、おそのにその気はない。やがて喜兵衛は息を引き取り、おしのは母に遺言を告げようとするが、おそのはまともに取り合おうとせず、喜兵衛の亡骸を見ようともしない。口論の末、不義の子であると告げられて愕然とするおしの。その夜、別宅が炎上し、３人のむくろが発見された。

２０００年の「公的介護保険」制度の施行に伴い、人と人がふれあう介護の現場にスポットを当てたドラマ。全２回。◆第２回「福祉の値段」。会社買収をもちかけた岸川志保（高岡早紀）の目的は、この街に大規模なケアタウンを建設することだった。野上直子（松坂慶子）の会社から、ヘルパーがいっせいに引き抜かれる。直子は自身がヘルパーになることを決意、秋には資格を取得する。しかし志保の会社には圧倒的な差をつけられ、さらにケアマネージャーの響克正（鈴木一真）の移籍を求められる。

大型バイクを駆使する女性刑事と頑固なベテラン男性刑事のコンビが難事件に挑む。◆機動捜査隊員の音道貴子は１年前に離婚。男社会の警察組織の中でむなしさを感じ始めていた。そんな折、大型の獣に人をかみ殺させる連続殺人事件が発生。貴子はベテラン刑事の滝沢と組んで捜査に当たるが、滝沢は貴子を相棒とは認めない。貴子は人を殺したのは狼犬と考え、犯人は犬の調教ができる人物と推定する。元警察犬訓練士・高木が犯人として浮上、高木は娘を麻薬で廃人にした者たちへ復しゅうしているのだった。ところが、高木の家が放火され、娘は死に高木は重体に。飼っていた狼犬・疾風（ハヤテ）は消えた。滝沢と貴子はひん死の高木から、放火犯が小川と聞き出す。小川は高木に便乗して殺人を犯し、それを高木に見つかったと勘違いしたのだった。疾風が小川を襲う可能性が出てきた。貴子はバイクで疾風を追いかける。

家族とはなれ、たった一人でベトナムのフエ市に移り住んで、ストリートチルドレンの救援活動に打ち込んできた小山道夫さんの体験談を軸に、小山さんらのＮＧＯ「子どもの家」での支援の模様と経過、施設の子どもたちの姿と日本の子どもとの交流など、これまでの活動成果の映像記録を織り込みながら、国際ボランティアの意義、苦労と喜び、今後の課題などをあらためて見つめる。

箱メガネで海底を覗き、４～５メートルの竿を使ってサザエやアワビなどを捕る「かなぎ漁」は隠岐島や島根半島で古くから伝わる伝統漁法。島根県鹿島町御津漁港で４２年にわたってかなぎ漁をしている木下さんは、きょうも沖合の岩場へ向かう。漁をするポイントは季節や獲物によって異なるが、そこは長年の経験で漁場を決める。潮の流れや波で箱メガネが流されないように口でくわえ、櫓で船をあやつりながら獲物を探していく。箱メガネを作る職人もかなぎ漁をする漁師と同様減り続け、御津にも１人もいなくなった。御津漁協では、魚介類の漁期を定めたり、海底にブロックを沈め魚介類が住みやすい環境づくりを進めている。

アルピニスト・野口健さんと、白神山地を熟知するマタギの工藤光治さんが白神山地を訪ね、その魅力と課題を伝えるドキュメンタリー。◆青森・秋田両県にまたがる白神山地は、１９９３年に世界自然遺産に登録された。しかし入山者が年々増え、心無い一部の人間によるゴミの置き去りなどが、生態系に悪影響を及ぼしつつある。野口さんと工藤さんは経歴も年齢も違うが、自然保護や環境との共生の重要さを唱える点では共通している。その二人が白神山地に入り、工藤さんが野口さんに美しい山の魅力やマタギに伝わる習慣を教え、森との共存の大切さを訴える。