１９８７年の国鉄分割民営化の際、ＪＲへの採用を拒否された１０４７名の国労組合員とその家族描いたシリーズの総集編。『映像’００　さいはての大地で』と『映像’０１　終着駅のむこう』の２本をまとめたもの。◆雪深い厳冬の地・音威子府村の国労闘争団は、羊羹や木工クラフトを作り、道路工事のアルバイトをしながら、組合を排除した国とＪＲの責任を追及し続ける。一方、九州最南端の志布志町では、船乗りをしながら、国労潰しを狙った分割民営化を心に刻み続けてきた組合員の姿がある。しかし、国労に対してＪＲの責任追及を取り下げることを条件にした政治解決案「四党合意」が突きつけられ、組合員たちは大きな岐路に立つ。

毎年１０月２８日、鳥取県智頭町の虫井神社で行われる“花籠祭り”には、氏子によって美しい花籠が奉納される。その歴史は古く、雨乞いが起源とされているが、現在では無病息災、火災予防、そして五穀豊穣の祈願と感謝がこめられている。虫井神社に花籠を奉納する集落の一つ芦津地区では、今でも輪番制で祭事などを世話する頭屋に集まり、２メートルほどの竹ひごに色紙を巻きつけ“ヤナギ”（花）を作る。ヤナギは藁ヅトにさして伏せた籠の上に立て、籠を華やかな帯で飾る。祭り当日、選ばれた若者がこの花籠を担いで虫井神社に参拝し、奉納する。参拝後、社殿を回った氏子や参拝客は、籠からヤナギを抜き取って家に持ち帰り、屋根に投げ上げて火災除けとする。

万葉集の歌にちなんだ奈良県内各地を本上まなみが散策するミニ番組。◆この回の舞台は奈良県桜井市の初瀬（はせ）。『君待つと　我が恋ひ居れば　我が宿の　簾動かし　秋の風吹く』　額田王

女優大竹しのぶが、イタリアのアッシジなどをめぐり、画家ジョットの生涯から、ルネッサンス夜明けの秘話を解く。◆ジョットは１２６７年、貧しい羊飼いの息子として生まれたが、天才的な画技を、著名な画家チマブーエに見いだされた。それまでの教会の絵は、金を用いた豪華さで神の恩顧を表したが、ジョットは聖フランチェスカの生きかたに現世的な愛を見、それを表現する。ルネサンスの夜明けとなった創作を、フィレンツェ、ローマ、パドヴァの教会に追い、ダンテとの友情も描く。◆ジョット「質朴な男の尊崇」「財産放棄」「会則の認可」「アレッツォからの悪魔の追放」「スルタンの前での火の試練」「小鳥の説教」「荘厳の聖母」「ユダの接吻」「死せるキリストへの哀悼」「最後の審判」「荘厳の聖母」「聖フランチェスコの葬儀」、フィレンツェの鐘楼のデザイン、ほか

次々と降りかかる試練を乗り越えようとする鮮魚店一家５人の家族愛を描くドラマ。◆湊三郎は湯河原で鮮魚店を営む。ミニコミ誌記者の長女・千夏が、持病の腎臓病の悪化から人工透析を始めなければならなくなる。一方、長男の崇暢は三度目の挑戦で医大に補欠合格。多額の入学金が必要になるためいちどは進学を諦めるが、千夏の励ましで入学を決意する。一層仕事に励む三郎。だが過労で脳内出血を起こし、右半身マヒになってしまう。

血はつながっていないが、実の親子以上に深い絆で支えあう二人の女性を描くドキュメンタリー。◆神戸の復興住宅に住むミヨさん（当時１００歳）は、関東大震災と阪神大震災でともに倒壊家屋の下敷きになりながらも生還した。しかし１０年前から寝たきり状態だ。ミヨさんを介護するのは、茶道の弟子の麗子さん（当時７０歳）。５０年以上ともに暮らしてきた。介護される方もする方もストレスが溜まり、時にはぶつかるが、次の瞬間には笑顔が戻る。麗子さんは「師弟というより親子、それ以上かな」と言う。二人は信頼と尊敬の絆で結ばれている。

視聴者に公募した「心に残る風景」や「伝統の味や技」などを毎回取り上げ、２１世紀に残しておきたい「みやぎのとっておき」を紹介する。◆今回は、境内に落ちそうで落ちない巨石があることから受験の神様として祭り上げられるようになった北上町の釣石神社を訪ねる。

自らの意志で走り続けている素敵な大人たち「走るメロス」。そんな音楽や遊び、仕事にこだわる人物を紹介する、深夜のアート系バラエティー番組。スタジオライブでは音楽番組で取り上げられることが少ないジャンルのアーティストも登場する。◆この回は、札幌を拠点に全国で活躍する特殊造形作家・吉田ひでおさんを紹介。吉田さんによって特殊メイク「手に目をつけてみよう！」が実践される。アーティスト・ライブでは現役高校２年生の津軽三味線奏者・新田昌弘さんが新たな音楽ジャンルに挑戦する。ＭＣは武田晋と千葉朱里アナウンサー。